メインイベント(第9試合)は第3代Krushクルーザー級王座決定戦。谷川聖哉と山口翔大が空位の王座を争う。谷川は空手で輝かしい実績を残した後に2017年5月にプロデビュー。世界の壁の前にタイトルには届かない日々が続くも、日本の重量級代表として存在感を示し続けた。昨年12月には実方宏介を1RKOで沈め、改めて日本人重量級トップの実力を示した。
対する山口も空手で数々の実績を残し、2022年にキックボクシングへ挑戦。9月にKrushに参戦すると、昨年10月にエロール・ジマーマンに敗れるまで7連勝を記録した。K-1 WORLD GP 2024無差別級トーナメント第三位の実績を引っさげ、Krush王座に初挑戦する。
1R、ガードを固める山口へジャブを突く谷川。谷川は飛び込んで右ボディ。山口はリング中央にどっしりと構え、ガードを固め右ローを刻む。山口の右ローに合わせて谷川が右ボディを強打。山口はまだ様子見か、手数は少ない。
2R、山口がジリジリと距離を詰めショートフック。体を密着した状態からプッシングで距離を作り、谷川が右ヒザを叩き込む。山口は入り際に左ショートフック。谷川はガードの上から細かいパンチを叩き込む。
3R、単発のパンチからもみ合いに入る両者。繰り返されるホールドにレフェリーから両者に警告が入る。再開後には山口へのバッティングにより一時試合中断。再開後、ガードを固める山口へ谷川が左右フックを叩き込むも、もみ合いになり追撃はない。両者明確な有効打がないまま試合終了のゴングを迎えた。
判定はジャッジ1者が谷川を支持するも、2者がドロー。延長戦へ突入する。
延長R、谷川がワンツーから右ミドルを強打。山口は左右のローを大きく振るも、谷川は外から飛び込み右ミドルを叩き込む。山口の入り際に谷川が右ボディを強打。谷川の左フックが山口の顔面を捉えると、山口がやや動きを止める。谷川が手数で勝るまま試合終了のゴング。
判定は3者とも谷川の勝利を支持。延長Rをものにした谷川が第3代Krushクルーザー級王座を手にした。
谷川はマイクを握ると「ずっと日本人最強だけど外国人に勝てないと言われてきた。一つ大きなベルトを獲って、僕が今日本人では立ち技が一番だと思う。これからも頑張るので応援して下さい」とファンへ呼びかけ。リング上で祝辞を述べるシナ・カリミアンと熱い握手を交わした。