セミファイナルは朝久泰央vs龍華のKrushライト級ワンマッチだ。前K-1ライト級王者の朝久は、昨年の3.12「K’FESTA.6」で与座優貴に敗れて王座陥落して以来、1年7カ月ぶりの復帰戦だ。Krushへの参戦は2019年11.8「Krush.107」以来、実に約5年ぶりの参戦となる。対する龍華は、直近のKrushのリングでは2連勝中。K-1のリングでもトップファイターたちとの対戦を経験している22歳だ。悲壮な覚悟で復帰戦に臨む朝久相手に、どのような戦いぶりを見せるのか?
1R、まずは朝久がローキック。続けて右のローキック、前蹴りを繰り出していく。さらに龍華が前に出たところでパンチを放った朝久。右のローキックを続けて放っていく。そして前蹴りで前に出るパンチ。さらにパンチを連打しながら前進だ。龍華もミドルキックでやり返し、細かくカーフキックを打つ。そして、朝久が前に出たところでパンチを合わせる龍華。朝久のアゴ付近に前蹴りを炸裂させる。
2R、龍華はローキックを連発。それに対して朝久は右のミドルキックだ。前に出る龍華はジャブを打ってローキック。朝久はパンチを放ちながら前に出てくるが、龍華もパンチで応戦だ。龍華は右のアッパー。朝久も前に出て右のフックだ。龍華は右のミドルキック。さらにローキックを打っていく。朝久もローキックを打ちながら前に出ていくが、もつれ合ったところで朝久の頭が龍華の鼻に当たってしまいバッティングとなり、試合は一時中断だ。再開後、朝久は前に出ていく。これを龍華はローキック。しかし、朝久の左のフックが炸裂。続けて前蹴りを放つが、ここでゴングが鳴ってラウンド終了だ。
3R、お互いにローキックを打っていく朝久と龍華。朝久の右のミドルキックが当たり、鈍い音がする。朝久は龍華がパンチを打ってきたところに合わせて、パンチを連打。龍華も前蹴りで距離を取ろうとするが、朝久は前蹴りからパンチ。龍華も左のハイキック。ならばと朝久はパンチのラッシュから高い打点の前蹴りだ。龍華もジャブで突き放そうとするが、朝久は前蹴りからバックブロー。さらにバックブローからフックを放ってパンチを連打するが、ここでゴングが鳴って試合終了。判定となり、30-29、30-30、30-29の2-0で朝久が復帰戦を勝利で飾ったのだった。
試合終了後、朝久はマイクを握り、喜びの声を語った。
「押忍! こんばんは、朝久泰央です。本当は復帰戦ということだったんで、華々しくKOで勝って、『こんなもんですよ』って言ったかったんですけど、龍華くんも本当に強い選手だし、そして何よりセコンドの大沢さん。俺が骨が粉々になって全然ダメだった時に家にまで来てくれて、『泰央くん、調子どう?』って言って。そんな励ましてくれた大沢選手と龍華くんのペアだったからこそ、こうして判定という結果になったんですけど、なんとか復帰戦でいい形で終われたと思います。そしてやっぱりマイクでいろいろ言ったけど、館長というよりお父ちゃん、ヒロ、マユ、そして家で見てくれているお母ちゃん、そしてハチ、みんなのおかげでここまで来れました。本当にずっと怪我ばっかりで情けなくて、自分を殺したかったけど、こうしてみんなが向かってくれたことで生きていて良かったなって、心から思っています。本当はもっといろいろ言いたいこともあったけど、みんなももっと頑張って、躓くのはやっぱり前に進んでるからだと思うし、もしどうしようもない時は、また俺が試合するし、それでダメな時はスタバでも一緒に行きましょう。あとちょっと長くなったんですけど、みんなが期待しているであろう、Krushだったり、K-1だったり、朝久泰央だったりバカにする声はたくさんあると思います。ただ俺様に楯突く奴は全員ぶち殺す…じゃなくてぶちのめす! これからもっと強くなるんで、応援お願いします。長々とでしたが、ありがとうございました。ありがとう、ミヤたん!」