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カリミアンvs.トループは18年ぶり復活HERO’Sルールで実施!橋本雷汰が長野将大と初MMAで激突

左から卜部代表、橋本、カリミアン、長野、所代表
 9月7日(日)に東京・代々木第二体育館にて開催される「K-1 WORLD MAX 2025~-70kg世界最強決定トーナメント・開幕戦~」の記者会見が、8月20日に都内会場にて行われ、追加カードが発表された。

 K-1の宮田充プロデューサーが発表したのは、HERO’S(ヒーローズ)ルールで実施される2試合。1試合目はすでにカードが決まっていた[HERO’Sルール ヘビー級/5分3R]のシナ・カリミアン(イラン/SINA ARMY) vs.ブレイク・トループ (アメリカ/EYR Division Blackhouse MMA)の顔合わせ。2試合目は、[HERO’Sルール -60kg契約/5分3R]で橋本雷汰(ALONZA ABLAZE) が長野将大 (日本/リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)と対戦する。

 HERO’Sは、2004年5月に日本で旗揚げした総合格闘技イベントで、当時は前田日明がスーパーバイザーに就任してマッチメイクやルール制定に関わった。2005年のミドル級GPは山本"KID"徳郁が制し、2006年ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメントでは秋山成勲が優勝している。桜庭和志、宇野薫、須藤元気、所英男などレジェンドたちがしのぎを削ってきた伝説のイベントだ。

 この度、18年ぶりにHERO’Sルール復活となる。主なルールとしては、リングを使用し打撃、投げ、寝技が有効でオープンフィンガーグローブ着用、マストシステムを採用。シューズ着用の場合はキック攻撃禁止、またグラウンドポジションでの頭部への蹴り、ヒザ、ヒジ打ちは禁止となる。

 HERO’Sルール採用について宮田Pは「今回は実験です。MMAといってもいろんなルールあると思いますが、HERO’Sは明るく楽しく激しいというイメージ。今MMA楽しんでいるファンのみなさまからは違和感があるかもしれませんが、K-1はHERO’Sルールが相応しいと思っています」と明かし、今後については「ファンにどう伝わるかです。これは始まりなので、どうなるか分かりません。まずは9月7日にやってみて、反響を見たいと思います」とコメントした。

 会見は2部制で行われ、1部ではHERO’Sルールに出場する橋本雷汰、長野将大に加え、ALONZA ABLAZEの卜部功也代表、リバーサルジム武蔵小杉 所プラスの所英男代表が登壇。2部ではシナ・カリミアンが登場した。

 以下、各選手&関係者のコメント。
■橋本雷汰

――意気込み。

「今回K-1の舞台でMMAをやるということで、自分でもビックリしています。全然自信あるので受けさせてもらいました。今回全部が初めてで緊張するかなと思っていましたが、前回もオープンフィンガーで初めてのことばかりだったので経験を生かして今回も勝ちたいと思います」

――相手の印象。

「ストライカーが当たると思ったら、めちゃグラップラー。めちゃ寝かせてくる人という感じです」

――MMAの練習は?

「全然やったことがないです。打撃だけでやってきたので。でも身体の強さは自信があって。自信だけで受けました」

――今後は、どこでMMAの練習をするか?

「これです(岡田遼の『総合格闘技技術本』を取り出して見せる)。僕のすべてがここにあります。でも、見たら3ヵ月で強くなると書いてあって、試合まで3ヵ月ないです。2、3週間で強くなります」

――所選手の技術本はなかったと?

「うーん、これはどうですかね?」

所代表「いいと思います(笑)」

「よかった。僕は3週間くらいで強くなります」

――MMAの試合を受けた理由は?

「本当にリスクはあると思いますが、それ以上にチャンスがあると思って受けました」

――今後、MMAをやりたいという思いは。

「自分は立ち技ですけど、チャンスがあるならばやっていきたい。まだ練習しないと分からないけど、奥が深そうで楽しそうです。本を見ながら動いていこうと思っています」

――向いているテクニックは?

「まだやっていないんで、分からないです。この本も、昨日功也会長にもらいました」

――ジム仲間とMMAの練習をやる?

「みんなと組んでやろうと思います。本能的に強い選手ばかりなので、そこで練習できると思っています」

――どんな試合をしたいか?

「山本KIDさんばりに飛びヒザ蹴りでKOします。たしか4秒ですよね? 僕は3秒でKOします。ナメているわけではなく、これが理想です」

――ファンにメッセージ。

「[HERO’S一発目、僕がぶちかまします。会場で応援をお願い致します」

■長野将大

――意気込み。

「K-1、HERO’Sという舞台で試合できることに感謝しています。所さんや桜庭さんに届けるような試合をします」

――相手の印象。

「サウスポーで打撃がすごく強い。組みと打撃の対決になると思っています」

――橋本選手とはキャリア差があると思うが。

「でも、何をやってくるのだろうというのはあります。普通の選手はこうやってくるというのはありますけど、この選手は何をしてくるのだろうかというのがあって楽しみです」

――相手の打撃についての感想は?

「目が良くてもらわない選手だなと思いました」

――HERO’Sの復活でこういう試合を見せたという思いは。

「お客さんが盛り上がる試合がしたい。(所代表の代名詞の)バックハンドブローで!」

――バイトの話があったが何を?

「フリーターで、掃除のアルバイトをしています(※かつての所代表と同じ)。ジムに通っていた会員さんが清掃会社をやっていて、そこで働かせてもらい、練習の都合を合わせてもらっています」

――NEXT所を目指していると。

「そこが目標です」

――ファンにメッセージ。

「K-1という凄い舞台で試合をさせていただくので、ファンのみなさんの記憶に残る試合をしたいと思っています」

■卜部功也会長

「HERO’Sの話を聞いて、橋本に投げてどうするかということから始まりました。雷汰がやるという覚悟を決めたので、自分も一緒に戦う覚悟を決めました。あとは若い選手がリスクをとらなくなってきて、計算するようになってきました。でも、格闘技の本質は違うだろうと。無謀だろうと言われても、立ち向かうことが心に響くと思うので、一緒に戦って勝ちに行きたい」

――どんな策を授けるか?

「しゃべるなという感じなんで(笑)。でも、一緒に練習で作りこんでいる感じです。頭のいい選手なので、しっかりコミュニケーションをとって。僕が合わせるという感じです」

――推薦した理由は?

「何かを起こしてくれるのではないかと。それだけです」

――HERO’Sの所選手に関しては見ていたか。

「はい。凄くレジェンドのファイターでテレビで見ていました。まさかお弟子さんと戦うとは思っていなかったです。しかもK-1のリングで実現するとは」

■所英男会長

「卜部代表、相手がいなかった中、ありがとうございます。長野君は、見とれちゃうような寝技をします。練習もがんばってバイトやって、生活もがんばっています。こんなチャンスをいただけて嬉しいです。自分もHERO’Sで人生が変わったんで、長野君もそうなればいいなと心から思っています」

――HERO’S復活についての思いは?

「前にHERO’SのポップアップTシャツとか売る時があって、もう20年かと思っていたら、今回このような話があってビックリしました。ちょうど橋本選手が20歳ですよね。すごくビックリです」

――橋本選手の誕生日の翌日に、所選手がノゲイラ選手をバックハンドブローでKOしたと。

「はい、2005年7月6日です。凄いなと思います」

――橋本選手はMMAの経験ないがない中で試合をすることについては。

「迷いがないというか、あれもこれもではなく、今までやってきたことを信じてやってくるので怖いです。会見で初めて会って、凄くいいなと思います。絶対に凄い選手になるという空気を感じています。頑張ってください(笑)」

――長野選手のどこを推しているか。

「生活の全部を格闘技に費やしてまして、この前、怪我をして家に送って部屋に入って、頑張って欲しいと思っていました。こういうチャンスがあって、凄く嬉しいです。すべてを捧げています」
■シナ・カリミアン

――意気込み。

「(相手の映像を見て)誰だこいつ? 試合までエナジーをとっておけよ。リングで倒してやるぜ。でも俺は、会見に出ているのに、なんであいつはいないの?(パネルを真っ二つに折る)」

――相手の印象は?

「話過ぎだよ、映画じゃないんだよ。本物のパンチを用意しておけ」

――頭に爆弾を落とすと言っているが。

「そんなことは誰でも言える。あとはリングで待ってろ」

――相手の動画は?

「見ていない。トレーニングに集中するだけ。あとは、あいつをKOする。顔を殴って口を破壊してやる!」

――HERO’Sルールについては?

「HERO’Sルールは、俺のルール。俺のニックネームと同じだ。それを作り上げる」

――相手は過激なことを言っていたが。

「相手に言っておきたい。俺はペルシャ語が言語だ。一回、本を読んでリラックスしてから日本へ来い。その時は俺が教育してやる」

――現在の練習環境は。

「アニマルとトレーニングしている。俺はライオンだ。ジャングルに出るだけだ」

――RIZINヘビー級トーナメントについては。

「以前、RIZINでもっと強い相手に勝っているのでまったく興味がない。トーナメントで戦っている選手はたいした戦績がない奴が戦っていて、見ていて不快だ。みんな、おにぎりやジャガイモと変わらない。おにぎりの兄は5勝6敗で試合をしているのが信じられない。弟のおにぎりは、もっとひどいのにリングへ上がっているのが信じられない」

――今回の相手は強そう?

「分からないし興味がない。俺が世界最強を証明するだけだ」

――ファンにメッセージを。

「俺がK-1のリングに戻ってくる。相手をぶっ飛ばすので、会場へ来るかABEMAで見てほしい」

<追加対戦カード>

[HERO’Sルール -60kg契約/5分3R] 
橋本雷汰(ALONZA ABLAZE)
vs
長野将大 (日本/リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)

[HERO’Sルール ヘビー級/5分3R]
シナ・カリミアン(イラン/SINA ARMY)
vs
ブレイク・トループ (アメリカ/EYR Division Blackhouse MMA)
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