9月29日(金)後楽園ホールで開催される「Krush.153」の[Krushミドル級/3分3R・延長1R]で大石昌輝と対戦するブハリ亜輝留のインタビューを公開!
──今回、最初に対戦相手を聞いた時はどう思いましたか?
ブハリ 6月に行われたK-1ミドル級初代王座決定トーナメントのメンバーとの対戦を希望していたので、このタイミングではそれができないと聞いて残念でした。でも試合はしたかったんですよ。階級柄、国内では対戦相手が少ない中で、いつでも試合できるようにはしているんですが、去年も2試合しかできなくて、今年も最初の試合が6月で、また半年空いてしまって。自分はプロ戦績が今回で10戦目でそこまで多くなくて、自分に足りないのは実戦経験だけだと思ってるので、今年は9月と12月に試合して何とか3試合はやりたかったんですね。だから試合してくれる相手がいるのはすごくありがたいなと思いました。
──その相手が大石昌輝選手ということについてはどうですか?
ブハリ 相手を聞いて初めて試合映像を見たんですけど、空手の元世界チャンピオンということですごく蹴りの強い選手ですよね。だけどいい意味でも悪い意味でもプロでは2戦だけというか、まだ材料も少ないし、何とも言えない気持ちでしたね。
──試合も近づいているので対策もかなり進んでいると思いますが、一番警戒するのはやはり蹴り技?
ブハリ そうですね。蹴りは全部警戒しています。ただ、僕もバックボーンがボクシングとムエタイで、蹴りの対処はもともと苦手ではないので、大石選手の蹴りが来ても、いつも通り自分のパンチをしっかり打ち込もうと思っています。
──大石選手はまだ顔面の経験が浅いというのもあると思います。
ブハリ はい。ただ彼も名門のKRESTにいるので、そこは分かってしっかり対策してくるだろうと思うので、簡単にパンチが当たると思わず、全体にしっかり潰してどんどん殴っていこうかなという感じですね。
──ブハリ選手自身は、ここまでプロ10戦の経験はいかがですか?
ブハリ Krush-EXで1勝した時点で3戦3勝(3KO)で、負けたことがなかったんです。そしたらいきなりK-1で神保克哉選手と対戦の話が来て。僕は4戦目でしたけど向こうは20戦以上していて、そこでカウンターを食らって初めて負けました。再起戦でもジュリオ・セザール・モリ選手に有利に進めていたのにカウンターをもらって連敗して、「経験って本当に大事なんだな」と思いましたね。もともとは「1回でも負けたらやめようかな」ぐらいの気持ちだったんですけど、伸びしろがすごくあったので「ここではやめられないな」と思ってジュリオ選手にもリベンジして。自分のこの10戦のキャリア前半と、今の大石選手にかぶるものを感じてるんですよ。
──というと?
ブハリ 大石選手はまだ2戦だけど両方1RでKOしていて、すごく評価されてますよね。それって、神保選手とやる前の僕と同じなんですよ。神保戦が発表された時、コメントでは「神保は絶対負けるな」「ブハリの圧勝だろう」みたいなコメントがたくさんついてたんです。それは連続KO勝ちという結果だけを見ていて、誰とやったか、誰を倒したかというのは見てないんですよ。神保選手はピケオー選手とやったり、高いところで勝ったり負けたりしてたけど、僕は低いところでただ勝っていただけで。その結果はあの通り、僕が1RでKO負けでしたよね。それって今回の大石選手も一緒だと思うんです。連勝はどれもプロ1戦、2戦目ぐらいの相手ですから。そういうところが、あの時の僕とすごくかぶるんです。
──では今回は、ブハリ選手が経験の差を教える番?
ブハリ そうですね。ただ大石選手もプロのキックでは2戦ですけど、空手の試合は何百戦もやってきてると思うので、簡単な相手とは全く思っていません。ものすごい蹴りも持っているでしょうから。だから自分の今回のテーマは、大石選手の空手世界一の蹴りがどんなものなのかを僕に教えてほしいと。その代わり、僕は大石選手がまだ経験したことのないパンチ力で、10オンスの薄いグローブで顔面をぶん殴られるのがどれだけ怖いことなのかを逆に教えてあげたいということです。
──最後はそのパンチで倒れるということも教える、と。
ブハリ はい、大石選手にものすごい蹴りを見せてもらった後で、僕のものすごいパンチで倒したいですね。
──75kgのミドル級という点では、K-1でついに初代王座ができて、ブハリ選手もリザーバーとしてトーナメントに参加されました。その立場からはあのトーナメントはどう見えましたか?
ブハリ 優勝したハッサン・トイ選手には蹴りとパンチのバランスの良さを感じました。他の選手もそれぞれに強くてレベルが高かったですけど、自分もあと少し経験を積んで、持っている武器を生かせれば全員に勝てると思っています。そこに行くためにも、ここは落とせない一戦ですね。あと、Krushにはまだミドル級王座がないじゃないですか。
──そうですね。
ブハリ ミドル級に関してはトーナメントをやるほど選手がいるかなと思うので、今回いい勝ち方ができたら、トーナメントじゃなくてワンマッチで王座決定戦をやらせてほしいなと思ってます。これはどの試合も一緒なんですけど、格闘技なんてホントにやめたいと思うぐらいキツい練習をして仕上げています。
──では最後に、この試合に向けての“決意”を教えていただけますか?
ブハリ 6月のK-1トーナメントのリザーブファイトでKO勝ちして3連勝中で結果を残している中なんですけど、大石選手もすごい蹴りという、こっちがミスすればいつでも試合を終わらせられるような危険な武器を持った強敵なので、そこで取りこぼしがないように、このまま勝って上まで進みたいと思います。大石選手を圧倒的に倒して、皆さんにKOを見せます!
──ありがとうございました!