「K-1 WORLD GP」6.3(土)横浜<インタビュー>佐々木大蔵「パコーン選手のような歴戦の猛者を崩す自分への期待を感じている。この試合は自分にとってターニングポイントになると思っています」
――3月のRISE有明アリーナ大会で白鳥大珠選手に敗れて、3カ月弱という短い期間での再起戦が決まりました。もう少し期間を空けたり、自分を作り直したいという気持ちはなかったですか?
「前回の試合が終わった時にすぐにでも(試合をやりたい)と思いました。あの試合でK-1ファンの期待を裏切ってしまったというか、あれが今の佐々木大蔵だという印象を残してしまったので、早くそれを払拭したいという気持ちだったんです。会見でもお話した通り、試合後に不完全燃焼だった自分がいて、あの試合ですごく課題も見つかって、その現状を受け止めて毎日を過ごしていました。そのなかで、それ(前回の反省点)を次の試合で生かしたいという想いになり、このタイミングで試合させてもらうことになりました。だから決して焦って早く試合をしたいと思ったわけではないです」
――白鳥戦では最後まで佐々木選手がペースを掴めなかった印象です。実際に戦っていてどうでしたか?
「誤算や想定外の出来事はなかったんですけど、3分3Rでの試合の組み立てが自分のなかで備わっていなかったと思います。2019年6月から10連勝して、昨年9月に大和哲也選手に負けてしまったんですけど、その時の課題が残ったままになっていたというか。改善しきれていなかったですね。試合は結果でしか見せられないものなので、今はなんとも言えないですが、自分が3月の試合で感じたこと・実感したことをパコーン選手との試合で見せたいです」
――「連勝していた時はいい意味で結果にフォーカスしていなかった」という言葉も印象的でした。
「一点(結果)に集中すると周りが見えなくなるというか。気持ちだけで勝てるものではないですし、勝つための準備や時間の過ごし方など、練習以外でも自分に向き合わなければいけないし、それに気づく経験が出来たんじゃないかなと思います。以前、タイに行ったときには自分と向き合うことが出来て、色んなことを模索しながら一つ一つ出来ないことが出来るようになる楽しさを感じていました。今はそれと被る部分もあるので、自分にできることを最大限にやることがテーマなのかなとも思います」
――そこで今大会で対戦するパコーン選手ですが、もともと激闘派として知られる一方、前回の鈴木勇人戦のようにテクニックで相手を翻弄できる選手でもあります。
「そうですよね。だからこそ僕の方も技の引き出しを発揮しなければいけない試合になるのかなと思います。年齢だけで言ったら僕とパコーン選手や同い年なんですけど、間違いなくパコーン選手には試合経験の強みがあると思うし、パコーン選手のような歴戦の猛者を崩す自分への期待も感じています」
――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「僕が格闘技に向き合う姿から一人でも多くの方に何かが届く試合をしたいと思います。僕にとってターニングポイントになる一戦だと思っているので、それを見ている人たちにも伝わる試合をしたいです」