石井館長『K-1ブランド』を取り戻すことを宣言!「やっと世界中に飛び立てる時期がきました。K-1が宝の山になる」
K-1は23年より新体制で『ReBIRTH(リバース=再生)』を掲げ、世界的に価値のある『K-1ブランド』を取り戻すことを宣言し、海外の強豪選手を招聘してきた。70kg級ではオウヤン・フェン、ストーヤン、ダリル・フェルドンク、カスペル・ムシンスキら海外強豪のスター選手たちを発掘し、90kg級ではリュウ・ツァーやティアン・ターザンなど世界トップクラスのファイターをK-1に集結させている。
世界へ向けた試合配信は、FIGHT SPORTS®の親会社であるCSIスポーツとの長期的なグローバル放映権契約を締結。今年7月のK-1DONTAKUからK-1の番組を日本、フランス、スペイン、北欧・バルト諸国、シンガポール、インドネシア、韓国、フィリピンを含む40か国以上の国と地域で配信予定する予定だ。
ヨムジンダーは「昨年よりUdarTVでも、ロシアを含むユーラシア地域の6カ国においてK-1の放送が開始されております。K-1海外事業部では現在、PPV、OTTサービス、地上波テレビなど、さまざまなプラットフォームを通じて、グローバルな放送ネットワークの拡大に力を入れて取り組んでおります。CSI Sports社およびUdarTVとの提携に加え、現在、欧州、アメリカ、アジアの複数の新たなパートナー企業と協議が進んでおります」とさらなる拡大の可能性についてコメントした。
『K-1ブランド』の再構築について石井館長は「K-1はいよいよ生まれ変わり、世界に発信していきます。今までやらなかったのではなく、やれなかったんです。いろいろなものがすべて整備されて、ブランディングや放送権も戻ってきたので世界展開ができるようになりました。新生K-1が10年、K-1とKrushの2つのイベントで若い人を鍛えて育ててきました。その若い選手が、やっと世界中に飛び立てる時期がきました」と明かした。
そして石井館長は「これはスタンディングバウトではK-1にしかできないことです。1993年から2013年の約20年間、日本テレビ、フジテレビ、TBSで放映されてきたK-1は世界124カ国で放映されてきました。このブランド力、知名度があって初めてできること。ヨーロッパからアフリカ、アメリカ、アジア、格闘技が好きな人でK-1の名前を知らない人がいないくらい有名です。名前だけならばUFCと並ぶくらい有名です」とK-1ブランドが持つ影響力を説明した。
また、石井館長は国際オリンピック委員会(IOC)が認可してるキックボクシングの世界組織WAKOのアドバイザー兼日本代表理事を務めていることもあり、「世界126カ国、正式には146カ国の団体が加盟していますWAKOとうまく連携をしていけば、世界中の国々でK-1が行われるようになり、K-1を目指す選手が増えてきます」と付け加えた。
IOCからは「ぜひK-1ルールでやってほしい」と依頼があるといい、キックボクシングがオリンピック競技化することになれば、K-1ルールがよりスタンダードになると石井館長は語った。
さらに石井館長は「アマチュアとプロは表裏一体。一緒に伸びていかなければいけない。ただスタンディングバウトの伸び悩みの問題は、ずば抜けた最高峰の競技を行われる場がないこと。ぜひ、K-1で作り上げていただきたい。K-1は国際的なファイティングスポーツとして広まっていってほしい。サッカーのようになってほしい」と期待をかけた。
最近はキックボクサーがMMAや他競技に挑戦したり、海外の団体へ移籍することが増えてきたが「プロは大きなステージに立ちたいし、より大きなお金がほしい。それは当然だと思います。逆に言えば、K-1がそういう場になればいい。そのためには大きなお金を集めること。例えば100カ国で放送すれば、年間1億の放映権料が入る。スポンサー費用、グッズ、よりグローバルな企業が集まってくる。K-1が宝の山になるんです」とK-1が魅力ある団体になればいいと石井館長は力説する。
ONEチャンピオンシップについては「チャトリさんはよく頑張っていると思います。偉いなと思います。ぜひ、もっともっと頑張ってほしいです。キックもムエタイも、アジア発ですからね。あれだけ活躍してくれて、僕らも心強いです。それ以上の大きなマーケットを作ったのはK-1なので、楽しみにしてください。チャトリ、将来は一緒にやろうね」と石井館長は個人的な見解を述べた。
最後に石井館長から「K-1はランキングを作って、世界トーナメントに出てくるためのアジア予選、南米予選、そこで勝ち上がった選手しか出られないシステムを作ってほしい」との提案もあった。