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K-1王者目指す中島千博、初戦でスペインの新星破り「挑戦続けるチャンピオンになりたい」=5.31 K-1横浜

 5月31日(土)に神奈川・横浜BUNTAIで開催される「K-1 BEYOND」の[第6代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王座決定トーナメント一回戦]でアリ・ラーマリ(スペイン/Team Jesus Cabello) と対戦する中島千博(日本/POWER OF DREAM)が、インタビューに応じた。

 中島は22年1月、第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント準決勝で友尊、決勝で横山朋哉を下して同級王座に就いた。6月の「THE MATCH 2022」ではシュートボクシング王者・笠原友希に敗れたものの、12月にはKrush王者としての初防衛戦に臨み、西元也史に勝利。23年9月は髙橋直輝に判定負けを喫し王座を失うも、24年9月に村越優汰から判定勝ちを収めて再起した。12月のK-1ではチンギス・アラゾフが送り込んできた刺客のダニール・エルモリンカに、延長判定で競り勝った。

 アリ・ラーマリは、スペイン出身でISKAインターコンチネンタル王者。身長178cmのサウスポーから繰り出されるノーモーションのショートストレート、飛び込んでの右フック、強烈なミドルキックが武器。粗削りなところはあるが、アグレッシブに攻める姿勢は魅力のひとつ。将来が期待される“スペインの新星”だ。
――今回、第6代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王座決定トーナメントにエントリーされることになりました。K-1のベルトにはどんな思いがありますか?

「K-1は昔からずっと続いていて、空手時代からの憧れではありました。空手をやっている時は、まさか自分がK-1のリングに上がるとは思っていなかったのですが、縁があってPOWER OF DREAMで練習するようになり、Krushのタイトルをとって次はK-1のベルトという目標になりました。今回、やっと巡ってきたチャンスですね」

――今回のトーナメントは日本人枠は3名でした。同門の江川優生選手と一緒に出たいという思いもあったのでは?

「そうですね。優生君と一緒にスーパー・フェザー級を荒らしたいという思いはあります。今回は怪我で悔しい思いをしているはずなので、トーナメントは僕が頑張ります」

――SNSを拝見しましたが、ジムの強化合宿に参加したようですね。

「あれはPOWER OF DREAMではなくて、ボクシングの大橋ジムの合宿で、かなりきつかったです。3泊4日で箱根の山を走ったり、300段くらいある階段をダッシュしました。1週間くらい筋肉痛が続きました」

――極真空手で厳しい稽古をしてきた中島選手がきついと言うくらいですから、大橋ジムの強化合宿はかなり過酷だったんですね。

「きつかったです。極真ももちろん厳しいんですけど、また質が違うというか。極真だと真冬の滝浴びとか、精神を鍛える稽古です。死ぬかと思いました(苦笑)」

――それも過酷だ! 大橋ジムの合宿は、武居由樹選手も参加していたのですか?

「はい。由樹君は、いつも先頭を走っていました。持久力、スピードが半端ないです」

――今回の合宿の成果と過去の極真のトーナメントでの経験が、生かされそうですね。

「トーナメントに対するモチベーションは、一番あると思います。極真の時も素手素足でトーナメントを戦い抜いてきました。怪我をしても、極真魂で乗り切ります。とくに今回は、集大成ではないですけど、空手時代の経験、Krushのトーナメントで培ったことをすべて出したいと思っています」

――トーナメント準決勝では、松山勇汰選手と対戦する可能性もあります。空手時代に一緒に稽古したことがあったようですね。

「一緒の道場ではないんですけど、支部が同じだったんです。支部の合同稽古の時に一緒にやりました。僕が中学生の時、松山君が小学生という感じで。直接稽古したことはなかったんですけど、松山君は学年で一番強かったので目立っていました」

――松山選手は、空手時代の尊敬する先輩の一人が中島選手だったようです。

「まさか対戦する可能性が出てくるとは思ってもいなかったです。でも若い世代の凄い選手たちが出てきて、自分も負けられないです」
――中島選手は現在30歳。アスリートとして最盛期ではないですか?

「今、人生の中で一番走るのが速いですし、絶好調です」

――日本人対決を期待するファンもいると思いますが、昨年12月にKrushで行われた横山朋哉選手と松山選手の試合はどう見ましたか。

「勢いでは松山君が勝つかなと思っていましたが、横山選手が引っくり返してさすがだなと思いました」

――中島選手は横山選手と過去2戦していますが(1勝1敗)、現在の彼をどう分析していますか。

「さらに勢いが凄くなっていますよね。以前から勢いはありましたが、精密なパンチや爆発力が加わって進化している印象があります」

――横山選手と3回目の対決が実現したら、どうなりそうですか?

「決勝なので互いにダメージがあると思います。おそらく気持ちの戦いになることでしょう」

――では、極真とPOWER OF DREAMで培った強い精神力が発揮されそうですね。

「でも向こうも今回のトーナメントにすべてをかけてくると思うので、そんなに簡単なことではないです。気合いを入れて頑張ります」

――一回戦の相手のアリ・ラーマリ選手は、どんな印象ですか?

「サウスポーで長身、パンチをブンブン振って来るイメージです。リーチ差があるので僕のパンチが顔に当たるのか気になりますが、そこは無差別でも戦ってきた極真魂で大きい相手に向かっていきます」

――トーナメントは前王者のレオナ・ぺタス選手がリザーブマッチ出場となり話題になっています。

「彼のことは何とも思っていないですね。入っていたら戦うだけなので。でも、実際はどうなのか分からないけど、松山君に(本戦の枠を)譲ったように思いました」

――ちなみにレオナ選手はK-1反乱軍リベリオンとして活動していますが、どう思っていますか?

「僕、他人に興味がないんですけど、噛みつかれたくないです。彼らに目をつけられるとSNSでも攻撃されるし……。僕、犬を飼っているので噛みつかないでほしいです(※リベリオンはペット好き推奨)」

――では、リベリオン入りですね。

「勘弁してください(笑)。僕は反乱することがないので、嚙みつかないでくださいと書いておいてください」

――あと中島選手はブレイキングダウンで人気だった“こめお”さんと幼馴染なんですよね?

「そうです。中学生の時から地元が隣りで、よく一緒に遊んでいました。試合も応援に来てくれることもありますし、僕もこめおのブレイキングダウンの試合を見ていました」

――会場に行ったことは?

「一度、こめおからセコンドについてほしいと頼まれたことがあったんですけど、POWER OF DREAMの所属選手ではないとNGなので断ることになって。でも、何回かミットを持ったことはあります」

――こめおさんが、あそこまでブレイクして驚いたのではないですか。

「最初は試合に出ると聞いていて、頑張れと思っていたんですけど、まさかあんなにブレイクするとは思わなかったですね」

――ちなみに、昔からこめおさんはあんな危険なキャラなんですか?

「えっ⁉ まあ、それは(笑)。でも、仲間には優しいですよ。いい奴なので、自分も長く付き合っています」

――最後に、中島選手の理想のK-1チャンピオン像を教えてください。

「強い選手と戦っていきたいです。海外だけではなく国内の強い選手、チャンピオンとも戦って結果を出していきたいですね。挑戦を続けるチャンピオンになりたい。修行みたいな感じです。そのためにはチャンピオンにならなければ発言できないので、今回のトーナメントで優勝したいです」
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