news

ニュース

Krushスーパー・ライト級王座初防衛の稲垣柊、判定勝利に反省の弁も「自分のスタイルで魅せていけるように」。 新女子アトム級王者の松谷綺は改めてK-1王者・菅原美優への挑戦に意欲!

 11月26日(日)、都内・GSPメディアセンターにて、前日の11月25日(土)に後楽園ホールにて開催された「Krush.155」の一夜明け会見が行われた。会見には試合で勝利した9選手のうち、7選手が登場。激闘から一夜明けての感想を語った。

 ダブルメインイベントの第2試合で、Krushスーパー・ライト級王座の初防衛戦を小嶋瑠久相手に戦い、3R判定勝利で防衛に成功した同級王者の稲垣柊は、「もう率直にメインイベント、僕が締められなかったっていう悔しい気持ちだけです」と、いきなり反省のコメント。今大会はKOで終わった試合が多く、本戦9試合のうち6試合がKOによる勝利だったが、自分が務めたメインをKOで締めくくれなかったことに、相当悔しい想いを持ったようだ。
 試合中には瑠久のベルトへの想いなどから、「執念を感じた」という稲垣。また、本人は意識してなかったものの、試合後に「いつもの稲垣柊じゃなかったね。動きが固かったね」と周囲から言われたそうで、無意識に初防衛戦のプレッシャーを感じていたようだ。それらの要因もあって思い通りに試合を運べなかったようだが、それでも勝ち切れたのは「自分もそれ以上にベルトを守りたいっていう想いがありましたし、試合でしっかり見せなきゃっていう、チャンピオンとしてそういう気持ちもあった」という、チャンピオンとしての自覚だ。
 チャンピオンの立場になって、「武尊選手とかはどんな時でも倒して、それを改めて凄いなって、この立場になって実感しています」と、かつてのK-1のスター選手たちの凄さも感じることができた。それを踏まえて、「自分は自分のスタイルでしっかり魅せていけるように成長していきたいと思います」と、チャンピオンとしてのさらなる飛躍を誓っていた。
 そんな稲垣に関して、会見に同席していた宮田充Krushプロデューサーは、「KOが多い大会でしたけど、稲垣選手が最後まで集中力を切らさずに、しっかり小嶋選手を退けて初防衛を飾ったことを称えたいと思います」と、その戦いぶりを称賛。「KrushのチャンピオンはK-1のチャンピオンを意識した戦いが続くし、スーパー・ライト級のチャンピオンは大和選手ですかね? 稲垣選手も意識していくと思う」と、K-1のリングを含め、海外の選手や他団体の選手との対戦など、今後の稲垣のマッチメイクを軸としたストーリーを考えていくことを約束していた。
ダブルメインイベントの第1試合で、第4代Krush女子アトム級王座決定戦に出場し、奥脇奈々を判定で破って新王者となった松谷綺。「本当はKOしたかったんですけど、ダウンで終わってしまって、ちょっと悔しい気持ちもあるんですけど、まあベルトを獲れてホッとしています」と、一夜明けて安堵した表情を見せていた。試合では練習していた通りに前蹴りやハイキックでダウンを獲れたことは収穫だったが、「攻めきれなかったのはいつもの悪い癖というかダウンで終わっちゃったので、次はそこを修正してKOしたい」とKOできなかったことを反省。「松谷に勝てる選手はいないだろうって思わせるような試合をして、このベルトの価値を高めていきたいと思います」と、チャンピオンとしてさらなる進化を誓っていた。
 そして、何よりも昨年の6.25K-1女子大会で敗れた、現K-1女子アトム級王者の菅原美優へのリベンジを忘れていない。K-1 GROUPに参戦してから、松谷の目標は一貫してK-1王者となること。試合後にも菅原の名前を出していたが、この日も「このKrushのベルトも守りつつ、菅原選手を倒して、K-1のベルトも獲りたいなと思います」と、改めて挑戦を表明した。この松谷の行動を、宮田プロデューサーも「同じ階級の選手をああいう場面で名前を上げることはいいことだと思っています」と高評価。菅原は12.9K-1大阪大会でルシール・デッドマンとのスーパーファイトが決定しており、「逆に12月9日のK-1に出る菅原選手の戦いにも注目が集まると思う」と、宮田プロデューサー的にはこの流れは大歓迎のようだ。
 当然、Krushチャンピオンになった松谷も、今後は自分より若い選手やキャリアの浅い選手たちから狙われる立場になる。「このベルトが似合うのは自分だけだと思っているので、しっかり勝ち続けて、このベルトを守りつつ、K-1のベルトも目指して頑張っていきたい」と、K-1 GROUPの女子アトム級の中心になる気でいるようだ。

 第7試合の壬生狼一輝vs心直のKrushバンタム級ワンマッチは、壬生狼曰く、「どっちが本物のイロモノ対決」と注目されていた一戦だった。これを2R0分54秒でKO勝ちし、改めて“本物のイロモノ”であることを証明した壬生狼。「心直選手、思っとったより上手かった。ちょっと手こずったが倒すことができて良かったです」とコメントをしたが、「当たれば倒れるという練習はしとったから、隙を突いて倒したっていう感じじゃった」と、どうやら本人の思惑通りに事が運んでのKO勝利だったようだ。
 これで壬生狼は前回の8.27「Krush.152」で行なわれたパク・ヒョンウ戦に続き、2連続KO勝利。試合後にはベルトを奪われた現Krushチャンピオンの池田幸司の名前を出していたが、「まあK-1で…宮田さん、K-1でワシはやりたいのう」と、会見中に隣りにいた宮田プロデューサーにK-1での池田との決戦を直訴する一幕もあった。その池田は12.16RISE両国国技館大会に出場し、RISEの松下武蔵との対抗戦に臨む。その試合の応援に、「壬生狼くんも行こう。勝ってほしいでしょ?」と、壬生狼を誘った宮田プロデューサー。また、12.9K-1大阪大会では、バンタム級で壬生狼が過去3度負けているK-1バンタム級王者の黒田斗真が、壬生狼の兄貴分である石井一成を相手に防衛戦を行なう。宮田プロデューサーは、この2試合の結果いかんでK-1 GROUPのバンタム級戦線がさらに燃え上がっていくと予感しており、そこに火をつけたのが壬生狼のKO勝ちだと高い評価をしている。
 しかし、本人はそんな評価をよそに、「ABEMAでワシと心直の試合のタイトルが『おでんニキ制裁』って書いてあったけど、おでん持ってきたのワシなんやけど、心直がおでんニキになってるんだけど、どういうことじゃ?」と、試合の放送にクレームを入れていたのだった。
 第6試合のKrushスーパー・フェザー級ワンマッチでは、松山勇汰が西元也史相手に2R2分31秒で、3回のダウンを奪ってのKO勝利。西元の動きが想定していたものではなかったため、「1Rは攻めあぐねた」と語っていた松山だったが、「距離感とか向こうにペースを取られたような感じがしたんで、このままだったらつまんない判定で負けるなと思って、ここは行くしかないと思って突っ込んだって感じですね」と、一気にKOを狙って結果に結びついた。
 この勝利で松山は5連勝。しかも、現在は4連続KO勝利中だ。いつもはKOは狙っていないという松山だが、この試合は「絶対に負けない、絶対に倒すという気持ちが出せたのかなと思っています」と狙いに行ってのKOだったという。この松山に対して、宮田プロデューサーも「倒しに行ってしっかり倒したということは、倒す意思がしっかり結果に繋がったと思いますね。非常に殺傷能力も高いし、僕は松山選手には本当に期待しています」と、期待値が高い。
 松山本人も、その期待に応えてチャンピオンになる腹積もり。試合後にも現Krushスーパー・フェザー級チャンピオンの髙橋直輝に挑戦をぶち上げていたが、この日も「西元選手はKrushの上位の一人だと思うんで、その選手にああいういい勝ち方ができたんで、タイトルマッチに行きたいと思っています」と、改めてタイトルマッチを希望していた。
 第5試合では寺島輝が、FUMIYAとのKrushスーパー・ライト級ワンマッチで、1Rにダウンを奪われながらも、盛り返して1R2分13秒の逆転KO勝利を収めている。「1Rで終わったんですけど、3R判定で戦ったように疲れました」と感想を語った寺島。前回の4.28「Krush.148」で行なわれた第9代Krushスーパー・ライト級王座決定トーナメントの準決勝で稲垣柊に敗れてから、トレーニングや食事も含めて、生活をガラリと変えたという。それがそのまま逆転KOできる要因になったかは、「それだと思いたいです」と語る寺島だったが、「今までダウンを獲られて、そのまま叩き込まれるというシーンが多かったんですけど、そのままそのラウンドでKOできるのは自分の中で強みになりましたね」と、この1勝は確実に自信に繋がったようだ。
 寺島の目標は「ずっと世界一」と一貫している。約7カ月ぶりの再起戦を勝利で飾り、「強い人とやらせてもらえたらそれでいいです。で、その強い人を倒して、世界一になりたいと思います」という高い目標に向かって、再び走り出す。
なお、会見に出席した他2選手のコメントは以下の通り。

龍華(第4試合で岩崎悠斗に2RKO勝利)
「2年ぶりの勝利、3年ぶりのKrushで、Krushらしい試合ができてホッとしています。(改めて試合を振り返ってみての感想は?)昨日はアップの時から調子が良くて、試合前もめちゃめちゃ落ち着いてて、試合も本当に練習通り動けたなっていう感じで、作戦通り全てが上手くいったなという感じですね。(連敗から脱出した気持ちは?)本当に安心しましたね。2連敗ですけど、なんで勝てないんだろうとずっと思ってて、練習やってないわけじゃなかったんですけど、それでもこうやって久々に勝てて、めちゃめちゃ昨日は安心しました。(連敗脱出して新たなスタートだと思うが、今後の目標は?)次がまだいつかは決まってないんであれなんですけど、次も組まれた試合はしっかりいい勝ち方をして、タイトルマッチを組んでもらえるような試合をしたいなと思います。(ファンの皆さんへのメッセージは?)昨日は応援ありがとうございました。さっきも言ったんですけど、次いつかとかは決まってないんですけど、次もしっかりと準備をして、いい勝ち方をして、タイトルマッチを組んでもらえるような試合をしたいと思います。これからも応援の程、よろしくお願いします。宮田プロデューサー、来年タイトルマッチお願いします」

“狂拳”迅(第1試合で豊田優輝に2RKO勝利)
「昨日は応援ありがとうございました。リングの上でも言ったんですけど、僕はプロキャリア上手いこと送れてないですけど、まあブレずに世界一を目指していこうと思っているんで、これからもお願いします。(試合を改めて振り返ってみての感想は?)練習でやってきたことがハマったかなっていう感じで、練習の半分も出してないんで、もっとこれから100%が出せるように頑張っていきたいと思います。(KOできた要因は?)まあ、当然かなっていう感じですね。(今後の目標は?)世界一になることは当たり前なんですけど、Krushのチャンピオンになりたいと僕は思っているんで、兄貴の斗麗も僕の好きな狂拳もKrushのチャンピオンになれてないんで、その仇っていうとあれなんですけど、僕がKrushのチャンピオンになってやろうと思っています。僕がなります。(ファンの皆さんへのメッセージは?)僕は大きい怪我をしてから、一試合一試合、この試合で終わってもいいという覚悟でやっているんで、これからもその覚悟を見せていこうと思っているんで、これからも応援お願いします
チケット購入