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「K-1 WORLD GP」7.17(月・祝)両国<特別コラム>防衛とリベンジに燃える王者・和島大海、初挑戦から8年 王座奪取に燃えるピケオー このタイトルマッチにはK-1の魅力が詰まっている!

 7月17日(月・祝)両国国技館で開催される「AZABU PRESENTS K-1 WORLD GP 2023~スーパー・ウェルター級&女子フライ級ダブルタイトルマッチ~」。今大会に向けた特別コラムを配信します。今回はスーパー・ウェルター級タイトルマッチ 王者・和島大海vs挑戦者ジョーダン・ピケオー編を公開!

 7月6日、K-1両国国技館大会の試合順が発表された。タイトルマッチに臨むKANAや、野杁正明、軍司泰斗、菅原美優、与座優貴とK-1王者たちが居並ぶ中、最終試合に選ばれたのはスーパー・ウェルター級タイトルマッチ 王者・和島大海vs挑戦者ジョーダン・ピケオーだ。これはK-1ファンも納得のチョイスなのではないだろうか。

 2014年の新生K-1旗揚げ後、栄光のK-1王座を掴むべく数々の激闘が展開されたのは周知の通り。激しいサバイバルを勝ち抜き、武尊、卜部功也、卜部弘嵩、武居由樹、野杁正明、KANAら日本人K-1王者が次々と誕生すると共に、ゲーオ・ウィラサクレック、マラット・グレゴリアン、ウェイ・ルイ、チンギス・アラゾフら強豪外国人ファイターがK-1王座を奪取して、その強さをファンに知らしめることも珍しくなかった。

 だが、その陰では何度チャレンジしてもK-1王座にどうしても届かないファイターも存在する。ピケオーもその一人だった。2015年の初来日以降、アグレッシブなファイトスタイルでKrush、K-1を盛り上げてきたピケオー。だがK-1王座を巡る戦いでは常にあと一歩、届かなかった。

 2015年、初代-70kg王座決定トーナメントでは渡部太基、サニー・ダルベックを破るも決勝戦でマラット・グレゴリアンに敗れて惜しくも準優勝。2017年、第2代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメントでは日菜太を破るも、準決勝でチンギス・アラゾフに敗れて3位に終わった。

 アラゾフ戦の後、ウェルター級に下げて日本人ファイター相手に6連勝をマーク。念願のタイトルマッチにこぎ着けたものの、王者の久保優太には自慢の強打を完封されてしまい判定負け。三度目のK-1王座挑戦も実らなかった。

 その後はコロナ禍で来日もままならなかったが、ピケオーは3年間、ひたすら耐えた。すべては悲願のK-1王座を獲得するためだ。2015年の初挑戦から数えれば実に8年間、K-1王座への強い思いを持ち、チャレンジを続けてきたピケオーがいよいよ夢のK-1王座奪取なるか。

 一方、王者の和島にもこの戦いに懸ける思いは強いものがある。早くから「70kgの次世代ホープ」と目された和島の前に立ちはだかったのが、木村“フィリップ”ミノルとピケオーだった。木村には2019年と2020年と2連敗。ピケオーには2018年、当時のKrushスーパー・ウェルター級タイトルマッチで判定負けを喫した。

 それでも和島はコツコツと勝ち星を積み上げ、2021年、3度目の対戦で木村にKO勝利。K-1スーパー・ウェルター級の王座を獲得すると「THE MATCH 2022」で“ブラックパンサー”ベイノアに勝利し、世界的な評価の高いメレティス・カコウバヴァスと“ムエタイの生ける伝説”ジョムトーン・ストライカージムにKO勝利し、その実力を知らしめた。1戦ごとに評価を高めてきた和島にとって、かつて敗れたピケオーはどうしてもリベンジしておきたい相手だ。

 中村プロデューサーは、両選手からこの戦いに懸ける思いの強さを感じたという。

「ピケオー選手はKrush、K-1を盛り上げてきた功労者ですし、日本のファンも多いです。その一方で、K-1王座に挑んではあと一歩で逃してきた歴史もあって『どうしてもK-1のベルトを獲りたい』という思いはとても強いですし、彼の戦いを応援してきたファンからも『ピケオーにK-1王座を獲って貰いたい』という熱を感じます。コロナ禍で3年間、来日出来なかったこともあって『ようやく掴んだチャンスを逃さない!』という思いもあるでしょう。

 ただ、和島選手にとってもピケオー選手はどうしても越えたい相手。かつて敗れている相手ですし、ずっと70kgのトップ戦線で戦ってきたピケオー選手ですから、ここでリベンジしてK-1王座を防衛して『今の70kgのトップは和島だ』とファンにも認めて貰いたい、という思いもあると思います。K-1のベルトへの熱い思いを持つ和島選手とピケオー選手がタイトルを懸けて激突する、そんな試合だと思います」

 また中村プロデューサーは「70kgは魔裟斗さんの現役時代から続く伝統の階級で、日本人の和島選手・オランダ人のピケオー選手をどちらも応援する声が多い。ワールドワイドな戦いであり、出身国に関わらず声援が集まるという意味では、この試合は世界最高峰の立ち技格闘技=K-1を体現するタイトルマッチが組めたと思います」と和島vsピケオーにはK-1の魅力が詰まっていると語った。

 果たして、ピケオーがK-1王座を奪取して8年越しの悲願達成なるか、それとも和島が現K-1王者の実力でピケオーの夢を粉砕してしまうのか。このタイトルマッチは見逃してはならない。
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