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「Krush.170」1.26(日)後楽園 <インタビュー>白幡裕星「今回負けたら本当に終わりだと思っていて、でも口で言うのはすごく簡単だと思うので、本当に試合に向けて1日1日を大切にして、覚悟を持って倒しにいきたい」

 1月26日(日)後楽園ホールで開催される「Krush.170」の[Krushバンタム級/3分3R・延長1R]に出場する白幡裕星選手のインタビューを公開!






──まずは前回10月の王座決定トーナメント決勝戦、黒川瑛斗戦を今振り返ると?


白幡 何か、全然動けなかったというか……自分では気づいてなかったのかもしれないんですけど、やっぱり練習でのオーバーワークとかもあったのかな、みたいな感じで、体が全然動かなかったですね。


──それは、試合になってみたら……という感じだったんですか?


白幡 そうですね。計量が終わってリカバリーして、軽く動いたりもしたんですけど、何かいつもと違う感じで。でも、そういうことを気にしてたらしょうがないので、あんまり気にしないようにはしてたんですけど、試合になったら全然動けなかったなという感じですね。


──実際、試合を見ていて「こういう展開になるのか」とは思いました。そこに尽きるという感じ?


白幡 はい、そこに尽きますね。自分の力を全部出せたのかって言われたら、たぶんこれっぽっちも出せずに終わったので、やっぱりコンディション不足だったかなと思います。


──試合後から、その試合を踏まえて何か変えたところは?


白幡 練習のやり方もいろいろ自分で調整して、追い込みはするんですけど、自分を追い詰めないように気をつけました。あと、K-1ルールは3Rしかないので、その中で全部出し切れるような練習をやってきました。前回はタイトルマッチに向けてということで、けっこう詰め込みすぎてしまっていたので。振り返ってみると、そのせいで格闘技への視野がどんどん狭まっていて、そこも原因だったのかなと思ったので。その時は「練習すればするほど強くなれる」みたいな感じだったんですけど、ちょっと違ったのかなと。だから今はコンディションはかなりいいと思います。


──もしかしたら、まだ若くてやれちゃうから、みたいなところだったのでは?


白幡 そうかもしれないですね。自分は、妥協するのがあんまり好きじゃなくて。それでできちゃうからやっちゃう、みたいなところも原因かなとは思いますね。


──その上で、林佑哉戦はどういうテーマですか?


白幡 考えているテーマは、倒しにいこうかなと思ってます。KOがないとかいろいろ言われたりするし、自分自身も前回の試合は勝ちに徹してしまって、黒川選手も試合後マイクで「出直してくる」みたいなことを言ってたんですけど、そういう試合にしちゃったのは自分でもあるので、もう1回タイトルにたどり着くには、ちょっと変わったところを見せないとと思っているので。そういう意味でも、KO率の高い林選手に、もしそういう勝ち方ができるのであれば、KOじゃなくても熱い試合が見せられたら、また変わってくるのかなと思っています。


──それは今までの白幡選手からすると、180度に近い転換なのでは?


白幡 そうですね。今まで他団体でも、勝ちに徹してきたからタイトルを獲得してきたかもしれないですけど、KrushやK-1はやっぱり攻めないと勝てないので、その中で頭を使って、どれだけ被弾を少なくしていくかだなという感じですかね。


──急に「殴り合い上等」になろうというわけではないってことですよね。


白幡 そうですね。頭を使いながら自分の攻撃を当てはするんですけど、判定勝ちを狙う戦い方にはならないというか。


──実際の練習では、どういう風に意識を変えてるんですか?


白幡 今までは、「何で倒すか」とか、「これを効かせてこうしたい」というところまでは考えてなかったんですよ。自分の持ってる武器を出して、倒せれば倒したい、ぐらいの感じだったんですけど、今は「これを当てるためにこれをする」という意識で練習していますね。コンディションの事を考えて練習の時間だったりをちょっと修正して、そこでも視野が広がったというか、今までできてなかったところも磨けた感じがするので、そういうところを見せたいかなと思ってますね。


──その修正は、ジムでの練習の中で?


白幡 ジム練習の中でもそうですけど、それ以外の時間でも練習動画を見たりとかして、常に考えてやってきました。自分の練習の動きだったり試合での動きも見て、「もっとこうできるな」とかを感じたので、視野が広がったかなと思うのは、そういうところですね。


──先ほど、林選手がKO率が高いという話がありました。警戒するところはそのあたり?


白幡 林選手自体が、サウスポーに慣れてきている感じがするので、全部に警戒しなきゃなと思っています。位置取りだったりも、彼がパンチを当ててくるところにいないように気をつけて。それで消極的な試合にならないように、警戒もしながら、勇気を持って出ようとは思っています。


──今は、この先についてはどう考えていますか?


白幡 前回の試合でけっこう気持ちも落ちたんですけど、でも自分もずーっと勝ち続けてきた選手というわけではなくて、タイトルを獲った時も以前負けた相手にリベンジしてという形だったので、今回も今年中に黒川選手にリベンジしてKrushのベルトを獲得したいと思っています。バンタム級もそんなに人数が多いわけではないと思うので、勝ち方次第ではすぐ行けるんじゃないかなと思っているので。もう1回やれば勝てるという自信もありますし。


──今まではおそらく、「勝ち続けていればいけるだろう」という気持ちだったかと思うんですが、そこに「勝ち方が伴ってないと」という気持ちに変わってきている感じですか。


白幡 そうですね。勝ち方がやっぱり一番評価されると思っているので、ただ勝つだけじゃダメだなというのは、黒川戦で改めて感じたんですよ。「こんな試合を誰が見たいんだ」っていうか、プロとしてやる試合では正直なかったなと、自分でも思っていて。だから今回は、もう本当に3分3Rという短い時間の中で、お客さんが「来てよかった」「見てよかったな」って思ってもらえるような選手になりたいなと思ってますね。


では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか?


白幡 今回負けたら本当に終わりだと思っていて、でも口で言うのはすごく簡単だと思うので、本当に試合に向けて1日1日を大切にして、覚悟を持って倒しにいきたいなと思っています。


──分かりました。ありがとうございました!
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