レオナ・ペタス、横山朋哉との日本人トップ対決に「一番強い奴と一番弱い奴が戦うだけ」反乱軍の今後にも言及=11.15K-1MAX代々木第一
レオナは21年3月に武尊の強打でKO負けも壮絶な打ち合いを繰り広げた。22年6月の「THE MATCH 2022」ではRISEの中村寛と対戦。K-1スーパー・フェザー級王座決定トーナメント決勝で朝久裕貴を下し第5代王者に。ケガで復帰の23年12月にレミー・パラに判定負け。返上したK-1スーパー・フェザー級王座決定トーナメントでは、今年5月のリザーブマッチに出場して天野颯大からKO勝ちを収めた。
横山は24年2月にKrushで髙橋直輝を判定で下して第12代Krushスーパー・フェザー級王者に。同年7月はK-1でカベロ・モンテイロからKO勝ちを収め、12月のKrushではスーパー・フェザー級タイトル防衛戦で松山勇汰をKOし、ベルトを死守した。今年5月の第6代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王座決定トーナメントではイゴール・ベクレフ、マシュー・ダールマンを連続KOも決勝でレミー・パラにKO負けを喫した。
「そうですね、うまい選手という印象かな。戦い方、姿勢自体も含めて、うまいなって感じですかね」
――姿勢がうまい?
「そう。なんかK-1の次世代のエース、ヒーローは俺だみたいなことを宣言しているじゃないですか。それは別に個人の自由だからいいんだけど、その割にはそんな試合かよと。そんなんだから、SNSのフォロワー数とかも少ないし、知名度も全然ない。レミー・パラに腹で倒されてしまって、まったく覚悟が見えないと思っています」
――横山選手はスーパー・フェザー級王座決定トーナメント決勝でレミー・パラ選手にKO負けを喫しましたが、それまでの試合の怪我も影響していたように見えました。
「まあ、その試合はダイジェストしか見ていないんだけど(笑)。でも、怪我していたって言うんだったら、自分がK-1チャンピオンになった時は1試合目から拳を痛めていたし。そこも含めての覚悟の違いが試合に出るんだと思う。だから朝久(裕貴)君に『一番弱い』と言われるわけです」
――朝久選手は、かなり辛辣に横山選手を批判していました。
「単純に弱いからじゃないですか。朝久君とは、ちょいちょい連絡を取ることもあるんだけど、『僕が唯一勝てなかったのはレオナさんだけなんで』と言ってくれているんで。今回は一番強い奴と一番弱い奴が戦うだけなんじゃないですか(笑)」
――横山選手がトーナメント一回戦で対戦したイゴール・べクレフ選手は、かなりの強豪でした。あの試合は見ましたか?
「はいはい、それは見ました。自分がリザーブだったので。で、準決勝で横山の相手が欠場になって、別に僕がリザーブから上がっていって横山を叩いてもいいかなと思っていたんですけどね。でも2試合するコンディションではなかったし、いつでも叩けると思っていたんで辞退させていただきました」
――いつでも倒せると…。でも、先ほどうまい選手と評価していましたよね。
「どんな選手かと聞かれたので、強いじゃなくてうまいと表現しただけ。別にうまさで勝負するんだったら、僕もうまさで勝負するけど、じゃあそれでファンが納得するのかって言ったら違うんじゃないかなと。武尊選手だって、うまいから人気が出たわけではなく、強いからK-1を背負ってお客さんを魅了してファンを増やしてきましたよね。そんなうまく戦う試合を見せたいならば、アマチュアでやればいい。プロは、強さを見せるものだと僕は思います」
――テクニックを見せるのもプロでは?
「たしかにテクニックもそうなんだけど、横山の一番の問題は気持ちが弱いこと。腹で倒されるのは、そういうことです。うまいけど逃げているだけで一発もらえば怯むし、気持ちが弱い。それでエースだ、ヒーローだと言ってるのがダサいなと」
――では、今回の試合オファーが来た時はどう思ったのでしょうか?
「え、横山かと(笑)。全然別にやる必要もねえなと。だって考えてもらえばわかるんですけど、実力も僕以下で知名度も僕以下。僕が得るものって何?って言ったら、お金だけですよね。ファイトマネーだけ。あとは、レミー・パラを倒さなければいけない。それだけの試合です。ベルトはどうでもいいんだけど、あいつだけは倒さなければいけないと思っています」
「まあ負けといて、これを言うのはちょっとダサいんだけど、あの時の僕はまだ本調子じゃなかった。拳の手術をして8ヵ月で試合を受けてしまって。ちょっと焦っていたんですよね。試合をしないと忘れられるっていう、その恐怖心から受けたんですけど、正直右を打つと痛い。だから8オンスのグローブをつけてパンチを打つことができなかったです。ミット打ちですらも痛かったんで、全然本調子じゃなかった。試合をしないと忘れられる恐怖心、パンチを打てない恐怖心、その2つと戦っていたので正直レミー・パラを見ていなかったです」
――現在の拳の状態は?
「今は全然、何も問題ないです。まあ今回横山を倒して、来年2月にレミー・パラとの試合を組んでもらうためにアピールします。僕以外の日本人は、彼に勝つのは無理ですから」
――レオナ選手は、階級を上げることは考えていないのでしょうか?
「今のところ階級は上げようと思っていないですね。まあ、階級上げてもいけますけど。本当は、与座(優貴)とやりたかったんですよね。絶対勝てると思ってたんで。みんなが強い強いと言ってるじゃないですか。パウンドフォーパウンドみたいに言っているんですけど、なんか余裕でしょと思ってたんで。普通に勝てると思っています」
――それは見たかったですね……。最後に、反乱軍リベリオンについても今後の活動が気になるファンもいるかと思います。これについては、どう考えていますか?
「リベリオンについては、元々、ポンコツ宮田(充)をK-1プロデューサーから降ろすために始まった改革なので、目的が達成した今は一つの役目を終えたと思っています。もちろん、加わってくれたメンバーたちはこれからもフォローしていきますけど、一旦休止という流れにしようかと考えています」
――一旦ということは、また復活することもあると。
「そもそもの大義は、K-1にかつての人気を取り戻して盛り上げることなので、そのために僕たちがやることは変わらないし、リベリオンは運動体なので必要であればまた立ち上がります。終わりなき革命というイメージを僕たちは持っていますので、時が来れば動かすこともあるかと思います。僕たちを応援していただいたファンには、復活の時を楽しみ待っていてくれたら嬉しいですね」