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「Krush.182」11.29(土)後楽園 Krushライト級タイトルマッチ 王者・大岩「篠原君、もっと感情出して」 挑戦者・篠原「このベルトをメチャクチャ欲しいと思ってるし、倒して奪い取りたい」 乱入の児玉「おかしいだろ。何で俺じゃないの?」

10月9日(木)都内にて、11月29日(土)後楽園ホール「Krush.182」のカード発表会見が行われた。


今大会ではKrushスーパー・バンタム級タイトルマッチ、璃明武vs村田健悟のの一戦なども発表されているが、それに先駆けて決まっていたKrushライト級王者・大岩龍矢の初防衛戦の挑戦者、その他1カードが発表された。


挑戦者は9月27日の後楽園ホール大会で行われた大谷翔司vs児玉兼慎、篠原悠人対瑠久の勝者から選ばれる予定になっていたが、まずこの2試合は篠原が1RKO勝ち、そして児玉がダウンを獲っての判定勝ちという結果。試合後、児玉は挑戦をアピールしつつも、網膜剥離で左目がほとんど見えない状態だったことも告白。実際に試合後は入院して手術を受けており、挑戦にあたっては大きなハンデとなっていた。


それもあって挑戦者がどちらになるのかが注目を集めていたが、この日発表されたのは篠原だった。宮田充プロデューサーは、児玉はやはり目の負傷がネックとなったことを明かしつつ、復帰の際には相応のチャンスが与えられるべきと語った。


王者・大岩、挑戦者・篠原の2選手が登壇すると、まず試合への意気込みを以下のように述べた。
篠原「9月の試合が終わってからどうなるのかなと思ってたんですけど、1RKOで勝ったので、僕かなと思っていて、ここでチャンスが来たので、ベルトをしっかり奪い取るために倒しにいきたいなと思います」


大岩「篠原選手に決まって、正直、対戦相手は別に本当に4人の選手の中で誰でもよかったので、何も言うことないんですけど。一つ言えるのは、篠原選手にはもっと感情を出してきてほしいなと。今、篠原選手が強いのは分かってるんですけど、本当に発表会みたいになっていて、ただ試合して終わりみたいになってるので、そういうのじゃ盛り上がらないし、11月の試合は必ず盛り上げたいし、最高の大会にしたいので、もっと篠原君には感情をむき出しにしてほしいなと思ってます」


両者は2023年12月9日、K-1大阪大会でのワンマッチで対戦しており、その際は大岩が1RKO勝利を収めている。今回は約2年ぶりの再戦となるわけだが、質疑応答ではまず、その際の印象についての質問が飛び、両者は以下のように回答。


篠原「階級を上げてきて一発目の試合だったので、どういう感じで来るのかなと思ってたんですけど、1Rで倒されちゃったので、パンチは重かったなというイメージがあります。あとフィジカルも強かったです。


大岩「前回は1Rで終わってしまって、篠原選手は全部は出しきれてないと思うし、今回は別人のような感じで来るなと思っていて。前回戦った印象は、正直全くなく終わっちゃったんですが、そんな選手じゃないと僕は分かってるし、警戒してるので、楽しみです」
続けて大岩に記者が「一回勝っているから有利ということはない?」と問うと、「全くないですね。全く参考にならないと思います。篠原選手はうまいし、強いのは分かっているので。長期戦になったらまた感覚も違うと思っているので。再戦ではなく、また新しい相手と戦うという気持ちです」と答えた。


篠原には先ほどの大岩の「もっと感情を出せ」という発言についての質問が。篠原は「大岩選手が言う通り、確かに自分は感情を出したりがあまりないので、盛り上げに欠けるなという部分は確かに自分でも感じます。でも思いとしては、2年前に負けて、勝てるはずと思ってたので悔しさもあるし、リベンジして思いっきり倒しにいきたいという気持ちはあるので、試合で見てもらえたらなと思います。試合までも自分なりに頑張るので、お願いします」と返答。


これに大岩は「篠原君、もっと感情出して」。と応じたが、ここで児玉兼慎がキャスター付きの椅子に乗って乱入! 児玉は左目に眼帯をし、会見での“正装”である、上半身裸にヒョウ柄のガウンを着て現れると、「おかしいだろ。何で俺じゃないの?」と、自分が挑戦者に選ばれなかったことに文句をつけ始めた。
急な事態に3人があっけにとられる中、宮田プロデューサーは、本来今日は2試合の会見の後、3番目に児玉選手の会見を予定していたことを明かした。そして、目の負傷で無理はさせられないということから篠原を選び、児玉の復帰後はチャンスを与えることも示唆。


しかし児玉は「いやいや、次の挑戦者は俺でしょ?絶対」と譲らない。大岩に「次勝ったら、俺とやろうか」と言うと、大岩は「それはちょっと考えるけど。俺も次のステップに行きたいし」と返答。児玉は「次のステップに行くんなら、ベルト返上してくれよ、俺、ベルト欲しいんだから」と迫る。宮田プロデューサーは混乱した場を何とか収め、児玉をいったん戻させると、「これ、作ってないですからね」と苦笑い。


会見が仕切り直しとなったところで、大岩は改めて「最高の試合、最高の大会にしたい。篠原選手からは全然、ベルトが欲しいという思いが伝わってこないですよ。だから、もっと言わないと。自分は思ってるかもしれないけど、言わないと伝わらないでしょう、ここから1ヶ月半で。やっぱり思いが伝わった試合が感動すると思うので。やっぱりお客さんに届けたいものって伝わるから、そういったところが見える試合をしたい。そういった部分で(篠原は)感情が足りないし、その意味でも児玉選手とやりたかったです、本当は」と、真情を吐露。


これに篠原は「自分も、自分の中で思っていることはああります。もう27歳で、K-1のベルトもKrushのベルトも目指してるし、自分の中でラストチャンスだと思ってるので、ここで負けてるようじゃK-1も獲られへんと思うし。だからこそこのKrushのベルトは今の自分に必要と思ってるし、2階級制覇にもなるので、僕としてはこのベルトをメチャクチャ欲しいと思ってるし、倒して奪い取りたいという気持ちはメチャクチャあります」と応じた。


続いては、ここ2戦で連続KO勝ちを記録し、9月も1RKOだった篠原に対して、試合前のタイ合宿の成果だったのかという質問。篠原は「短い期間で大きく変わることはないなと思っていたんですけど、格闘技に集中できる環境の中で、格闘技とどう向き合うかを考える時間でした。その中でやっぱり格闘技は楽しいなと思えたし、そういった中で自分もキャリア的に後半になってると思うし、その中で自分の力を出し切ってやめたいなというのがあるので。前回の試合もタイトルマッチにつながる一戦だったので、リスクを負って倒しにいく方が絶対いいなと思ったんで、自分的にそれがKrushで体現できてよかったかなと思います。そこで勝てたことで今回のタイトルマッチにつながったので、運も持ってたし、流れ的に来てるなというのがあるので、ここで獲るしかないなと思ってます」と答えた。


瑠久戦の前には蹴りを多く出すことを宣言していた篠原だったが、実際の試合はほぼパンチで決着。これについて問われた篠原は「フリというではなくて、蹴りも練習しているし、出したかったものもいろいろあるんですけど、もともと『思いきりいく』というの自分の中で強みだったので、その中でトップどころとやって負けたりして、試行錯誤してやってる部分がありました。前回、前々回も含め、やっぱり『いったもん勝ち』だなと思ったし、大岩選手はディフェンスもうまいしフィジカルもあって打たれ強いと思うので、いきなりいって簡単に倒せるような相手ではないことは分かってるんですけど、そういった強みも活かしながら、頭も使ってしっかり勝ちにいきたいなと思ってます」と答えた。


この言葉についての感想を聞かれた大岩は、「まだ足りないですね。ただ9月の試合を見る前までは、正直気持ちもそこまで上がらなかったんですけど、いい勝ち方を目の前で見たので、メチャクチャやる気も入りました。ここからあと2ヵ月ないですけど、自分は絶対負けられないので、集中して最高の状態にします。覚悟が違うと思ってるので、必ず勝利します」と、決意を新たにしていた。


篠原の強さについてどういう部分を特に評価しているかと問われた大岩は「やっぱり頭がいいなと思いますね。パンチの技術もうまいですし、当て勘もあるし、普通に賢い選手だなと思います」と回答。「賢さでは負けない?」と聞かれると、「僕ですか?賢さでは勝てないっすよ、誰にも」と自虐笑い。これには宮田プロデューサーが横から「賢いじゃないですか。スポンサーさんに対する対応もすごく丁寧で、いろんな社長さんにかわいがってもらっているし」とフォロー(?)。


これに大岩は「もうありがたいことで、感謝、感謝の毎日なんですけど。僕はたぶん、地味に頭いいですからね、だから今(チャンピオンで)いると思うし」と続ける。ここで話を振られた篠原は「逆に絡みづらいですね。それで盛り上がるんかなと……協力したいんですけど、難しいです」と苦笑い。


ここで宮田プロデューサーは、2018年12月のK-1ライト級トーナメントで篠原がゴンナパー・ウィラサクレックに1RKO勝利した試合を引き合いに出し、「篠原選手の作戦勝ちというか。大岩選手はちょっとスロースターターなイメージがあるので、この試合の見どころは1Rだと思います。キャリア積んだ2人のタイトルマッチなので、駆け引きというか、どこで勝負勝負に出るかというところは非常に楽しみ」と語った。


続いて宮田プロデューサーに、当日の試合順についての質問が出た。同日開催のKrushスーパー・バンタム級タイトルマッチの会見の際、王者の璃明武が「4回目の防衛戦なので、こっちをメインにしてほしい」と要望していたのだ。これに対し、宮田プロデューサーは「もうちょっと考えようかなと思ってます。K-1 GROUPの中でもスタッフと相談しなきゃいけないし、見に来てくださるファンの方が一番スッキリすることが一番大事なので。まだちょっと決めかねてます。どっちがメインでも全然盛り上がると思うし、いい大会になると思うんですけど。これからKrushでは出場全選手が載ったポスターを作るんですが、それすらも、ちょっと手をつけるのがイヤだなというぐらい、ちょっと困ってますね。最終的にはファン投票で決めるかもしれないし、そしたら組織票を持ってる大岩が強いかもしれないし」と回答。大岩は「僕はメインしかないと思ってます。メインじゃないとやらないですね。最後にしっかりと締めたいなと」と発言。最終的に宮田プロデューサーは「これは重大な宿題として抱えて、11月に突入しようと思います」と決定は保留とした。


最後にファンへのメッセージとして、両者はこう締めた。


篠原「宮田さんも言ってたんですけど。1Rが確かに見どころだなと思ってて。前回僕は1Rで一気にいったので、今回もいきなりいくかもしれないし、しっかり頭を使って2R、3R戦った上で倒しにいくかもしれないので、1Rはしっかり注目してもらいたいです。僕も倒しにいくし、大岩選手も倒しに来ると思うし、そういう熱い試合を見せられたらと思うので、しっかり注目してくれたらうれしいです。応援お願いします」


大岩「僕は(篠原が)きてくれた方がうれしいので。1Rからきてくれたらその方がラッキーだし、2Rできてくれたらラッキーだし、本当にきてくれた方がうれしいです。どのタイミングでも僕は準備して待っているし、お互いしっかり思いを持って当日まで向かうので、その思いのぶつかり合いだと思っているので、その結果、最高の試合になると思っています。僕もベルトへ向けた気持ちや覚悟だったり、篠原選手もそういう気持ち、覚悟はあると思うので、そういう思いと思いのぶつかり合いを、当日楽しみにしてもらえたらなと思います」


途中、児玉の乱入があったりと荒れるタイミングもあったものの、試合のカギは「篠原の感情」と「1Rの出方」であることが明らかになったこの会見。この試合がメインになるのかどうかも含めて、戦いはすでに始まっている。激戦区のライト級、この試合の行方はどうなる?
続いて発表されたのはKrushバンタム級ワンマッチ。心直vs大平龍の一戦だ。


まず宮田プロデューサーがこのカード決定までの経緯を説明した。前回大会の前々日、9月25日の夜からSNS上で2人の論戦が勃発し、26日の朝、これに気づいた宮田プロデューサーは朝8時台に両選手の所属ジム代表に連絡。20分ほどで双方からOKの連絡が入り、決定に至ったという。「心直君は今までは上に噛み付くイメージだったけど、年下とやらせたら面白いんじゃないかなと。バンタム級は選手層が非常に厚く、特に若い選手が多くて、心直君にとっては負けられないカードだなと」と語った。


大平はもともと鹿児島のジムを拠点としており、その風貌と試合ぶりから宮田プロデューサーが「九州の武尊」と名付けた。1年半前には上京してK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフに移籍した注目株。その大平が初めて上の存在に挑戦する試合としても楽しみな一戦だ。


宮田プロデューサーは大平に、「KO勝ちしたら武尊のようにコーナーポストからバク宙にトライしてほしい」と注文。大平は笑顔で「練習します」と応じた。続けて心直にもバク宙をリクエストしたが、心直はバク宙はできないとのこと。それでも宮田プロデューサーは「勝者バク宙マッチ」の望みを捨てていなかった。


さらに宮田プロデューサーは「この間、谷川聖哉選手の結婚式で武尊君と久々に話をしたら『九州の武尊? 知ってますよ。頑張ってますよね』と応援してたよ」と大平に伝えていた。


両選手は試合に向けての意気込みを次のように述べた。


大平「シルバーウルフに来て1年半ぐらい経つんですけど、今でも日々強くなっているのを実感しているので、心直選手の活躍とかを全部食ってやろうかなと思ってます。期待してください」


心直「海外から上の階級の世界タイトルマッチの話が来てて、けっこう大きい大会だったのもあって気合い入って練習してたんですけど、いろいろあってなくなっちゃって。そのタイミングでヘルニアになったりとかいろいろ重なった中で、(大平から)まさかのメンションが入ってきてて、僕は寝てたんですけど、朝起きて8時ぐらいに起きたら、『あれ? 言われてる?』と思って言い返したら速攻で試合が決まって。僕自身、若い子とやるのはKNOCK OUTで王座決定戦をやった乙津陸選手以来なので、すごく楽しみですね。頑張ります」


質疑応答に移り、お互いの選手としての印象について問われた両選手は、こう語った。


大平「強いて言えば、僕より語彙力はあるっすよね。語彙力、しゃべる力?はあると思うんですけど、試合はパッとしないので、特に試合についての印象はあんまりないです」


心直「宮田さんが『九州の武尊』と言うだけあって、悪い選手じゃないのかなという印象ですね。でも特段何がいいかって言われても、そんなに印象はないんですけど。頑張ってる若い子って感じです。これから来るんじゃないかなって、僕の中では思います」


続いて、SNSでのやり取りから試合が決定した2人に、「相手に対してどういう感情があるか」という質問。この試合に対して、だったり、相手に対してだったり。


大平「さっきも言った通り、全部食ってやろうかなと思ってるのと、たぶん、けっこう盛り上がる試合にはなると思うので。弱いとも思ってませんし、楽しみです」


心直「何をもって盛り上がるかですよね、それは。思うんですけど、SNSでバーッとやり合って、試合が決まりましたと。そっちは盛り上がるかもしれないですけど、じゃあKrushが、「Krush.182」が盛り上がるかって言われたら、別にそんなことないだろうし。ここに至るまでの盛り上げ方も、プロフェッショナルじゃないなっていうので……」


ここで大平がマイクを取り、「黙れ、黙れ、黙れ! うるさい!」と心直の言葉を遮ると、心直は面白くなさそうな表情で「こういうところとか?」と反応。大平はなおも「黙っとけ!」と言葉を浴びせる。


「小学生と会話してるみたいだ」という心直は「俺は盛り上げようと思ってねえんだよ」と言う大平に対し「盛り上げようと思ってなかったらツイッターやってないし、新井丈のジムにも行ってないし。ここまで壬生狼君とかいろんな選手が……」と話すが、それも大平が遮り「今まで盛り上げてきた気持ちは分かるよ。でも今回全然噛ついてきてねえじゃん」と指摘。「下から噛みついてくる選手に対して、別に俺が言うこともないと思うし」と応じる心直だが「じゃあ黙っとけよ」と言われると、「だそうです」と呆れ顔で引き下がった。


「心直に対して何か気に食わないのか」と問われた大平は「気に食わないことは別にないですけど、別に好きではないです。直感で、ただ好きじゃないです」回答。これに心直は「食わず嫌いじゃないですか」とひと言。「でもおいしいとは思ってますよ。食ったら僕がすげえ上に行けるみたいな。でも嫌いですね」という大平に対し、心直は「じゃあ、存在的に言ったらシイタケみたいなものですかね」と返していた。


「逆にこの試合をどうやって盛り上げようと考えているか」と問われた心直は「盛り上げようとした結果、『うるさい』って言われちゃったんで、ちょっと静かにしようかなと思ってます」と引き気味。これに大平は「大人しくしといてもらって大丈夫です。試合で盛り上げるんで」と反応した。


ここで宮田プロデューサーから「ズバリどういう勝ち方を目指しますか?」という質問。大平が「7月の試合で、1ラウンド終了間際で終わっちゃって、『もうちょっと見たかった』っていう声もあったので、次は2RでKOします」と答えると、心直は「この後、駐車場にでも行ってボコボコにしようかと思ってます」。これに大平が「来いよ」と挑発すると心直は「何か苦手だな、こういうのね」。なおも言葉を浴びせる大平に「すごく武尊っぽいですね、本当に。顔つきも似てますね。街を歩けないぐらいボコボコにします」と返した。


最後にファンへのメッセージとして、2人は次のように締めた。


大平「上京した意味を、これからファンの皆さんに伝えられるような試合をして、Krush、K-1を盛り上げていきたいです。
ベルトも必ず獲りたいと思ってるので、期待してください」


心直「若くて勢いのある大平選手の応援よろしくお願いします」


試合決定までの経緯と同様、挑発しまくる大平に対し、心直はいつものような調子が出ない様子だった今回の会見。試合も同じような展開になってしまうのか、それともここぞとばかりに心直の老獪なテクニックが発揮されるのか。勝った方がKrushバンタム級をかき回すことになりそうな一戦は、どんな展開、どんな結末になるのか?
最後は、大岩龍矢vs篠原悠人の会見に乱入してきた児玉兼慎が再登場。異例の会見は、宮田プロデューサーが質問する形での進行となった。


宮田「手術自体はうまくいった感じですか?」
児玉「成功しました、無事に」
宮田「入院は何泊ぐらい?」
児玉「3泊4日しました」
宮田「復帰時期についてお医者さんから、大体いつぐらいになるというのは聞いていますか?」
児玉「いやそれが、今は左目が本当に見えない状態で。この眼帯を着けていた方が目に負担をかけなくて楽なんです。ほぼぼやけて、何があるか分からない状態なので。見えるようになるのがたぶん2~3週間後なんですよ。それまで激しい運動はNGで。ぶっちゃけその後、治ってからどれくらいでやれるかというのが分かると思います。ぶっちゃけ、今回の試合前に(負傷が)発覚して、『やめとけ』って言われたけど、俺はベルトが欲しいから無理に出て。普通の1個2個の網膜剥離だったらよかったんですけど、網膜に穴が6個開いてて、一つは裂けてたので治すのがけっこう大変で、手術も時間かかって大変だったんです。でも手術もうまくいったので、俺は年明けぐらいにやりたいなという気持ちですね」
宮田「大岩選手と篠原選手の試合は、同じライト級のファイターとして、どんな試合になると思いますか?」
児玉「タイトルマッチにふさわしくない試合だと思います。だって、しのピー(篠原)だって、最近誰に勝ちました?最近は全然、調子よくなかったじゃないですか」
宮田「5月に大阪で、三宅祐弥選手ですねそれからこの間の瑠久選手」
児玉「瑠久なんて、デビュー戦みたいなもんじゃないですか」宮田「そんなことないよ! デビュー戦ってことはない」
児玉「階級を下げてデビュー戦じゃないですか。で、タイトルマッチで(大岩と篠原の)再戦。(篠原は)ベルトも持ってたんなら、もういいだろ、普通に」
宮田「それを言いたかったんですね」
児玉「言いたかったっすね。ヨソでやってくれよって。だって篠原なんて、例えば瑠久に勝って次、挑戦者になる器かって、今の盛り上がりとか流れ的に違ったと思うんですよ。だから(9月大会も)メインが俺になったと思ってるから。だから篠原は俺のおこぼれをもらった感じですよね。感謝してほしいなと。もし篠原が勝ったらね、俺とすぐやろうよとは思いますけど」


続いて質疑応答に。「復帰第1戦は大岩選手なり篠原選手なり、その時点の王者に挑戦したいという気持ちですか?」と問われると、「決まりでしょ、普通に考えて。いろいろ考えたんですよ。篠原が勝ったらどう言うかなとか、大岩が勝ったらどう言うかな。篠原が勝ったら、多分俺とやると思うんですよね。俺のおこぼれをもらってるから、借りがあるから。大岩が勝ったら『(声マネで)俺はK-1行きたいよ』とかって言うと思うんですよ。じゃあ返上しろよって。一回防衛したからいいだろうと。レプリカ作って返上しろよ、でも俺とやるって言ったら別にいいですよ。時期は、俺がずれたから、仕方ないから相手に合わせます。時期は相手に合わせるからやってほしい。やらないんだったら返上させて、誰かとワンマッチでタイトルマッチ組んでほしいということです」と答えた。


この発言に見解を問われた宮田プロデューサーが「筋はギリギリ通ってるかもね。評価してますよ」と言うと、児玉は「チケットも売ります。だって大谷が強いの分かってるじゃないですか! 大谷にあの勝ち方ができる日本人どこにいますか? いないっすよね?」とアピール。宮田プロデューサーは「不完全な中でダウンも取って、最後まで逃げずに戦って、いいメインだったと思います。だからこそ、焦らずに治してほしいです」とアドバイス。


児玉はなおも「次はタイトルマッチ確定ですよね? だって権利はあるじゃないですか。チケットはすごく売りますよ」と収まらない。宮田プロデューサーは「11月29日、リングサイドに席を用意するから、しっかり見ましょう。ただ突然、さっきの会見みたいにリングに割り込むとかいうことはなしで」と釘を刺した。


「2週間後に結果が出たら、タイトルマッチに向けてどう動こうと思ってますか」との質問に、児玉は「たぶんこれってスパーリングじゃなくて、軽いマススパーでなったんですよ。先輩の塚本拓真の右ストレートで。ヘッドギアをつけた状態だと大丈夫だと思うので、ヘッドギアを買おうかなと思ってるし。練習に関してもスパーリングをバンバンやってたんですけど、もうちょっと考えながらやっていこうかなと思います。昔だとたぶん引退だったと思うんですけど、今の医療だと治るので。完治はしないけど、なったらまた手術、なったら手術という感じで大丈夫っぽいので。Krushのベルトは獲ります」と回答。


宮田プロデューサーから「今回のタイトルマッチ、どっちが勝った方がいいとかありますか?」と聞かれると、「ぶっちゃけどっちでもいいですね。マジでどっちでもいい」と答えた上で、記者や宮田プロデューサーに「どっちが勝つ思いますか?」と逆質問して困惑させていた。


「言っとくと、篠原はたぶんローキックに弱くて、大岩はただ飛びヒザとかタテの攻撃に弱いから、そこを狙った方がいいよ」と、両選手へのアドバイスまで始めた児玉に、宮田プロデューサーが「でもホント、思ったより元気でよかったです。落ち込んでないですね」と言うと、児玉は「だって俺、11月やるつもりでしたもん」と応じた。


11月大会はシルバーウルフから長野翔、大平龍に加え、プレリミナリーファイトで岩上行統とMOMOKAも出場。児玉は「4人なのでたぶん3勝1敗ですね」と予想。最後にファンへのメッセージとして、「前回は大谷翔司という、本当に強い相手に左目見えずに勝ちました。リスクもあったんですけど、やっぱり本当にKrushのベルトが欲しいので、どうしても人生懸けて欲しいベルトなので、本当に人生懸けて勝ったつもりです。次の挑戦者が篠原というのは、本当に意味がわからないです。なので、勝った方と僕はやる権利があると思ってます。本当にファンの皆さんも望んでいることだと思うので、それを声に出して言ってくれたらありがたいのと、次の試合で必ずベルトを巻くので、応援してください。目には気をつけましょう」と締めた。


目の負傷はあるものの、ベルトへの意欲は誰よりも感じさせた児玉。復帰したらどんな活躍を見せてくれるのか、今から期待!














これで本日の会見はお開きかと思われたが、最後に記者から、須藤元気K-1プロデューサーがSNSで発した「K-1とKrushを統合したい」という意見に対して見解を求める質問が上がった。これに、宮田プロデューサーはこう回答。


「明日も15時からK-1の会見があるんで、そこでも出るかなと思ったんですけど。須藤さんはフォロワーも多いですし、ファンの皆さんからいろんなコメントも出ていて、僕も横から拝見させていただいて。K-1の中でもあの後、何度か話し合いを行っているところです。だから今、僕から申し上げられる決定事項はないんですけど、プロデューサーから出た言葉なので、別にフライングでも何でもなくて、須藤さんは須藤さんで発信をしたのかなと思うし、ファンの皆さんや関係者の皆さんがKrushというイベント、K-1というイベントを考えるきっかけにはなったのかなと思うので、僕もちょっと興味深く見させてもらっています。


これから変化するのか、それとも変化しないのか。そのへんは決めて発表する義務があると思うので、それは須藤プロデューサーの口から出るのか、一緒に出るのか分かりません。今は本当に話し合いを重ねてるところです」


さらに「Krushを始めた人間としての気持ちや感情としては?」と問われた宮田プロデューサーは、「K-1 GROUPという組織の一員なので、話し合いにも僕は加わっているし、意見も言うんですけど……僕個人としては『潰せるもんなら潰してみろ』という感じです」と答えた。


10月10日のK-1会見で、この問題について進展はあるのか。そこも含め、Krushの今後からも目が離せない!
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