「K-1 WORLD GP」7.17(月・祝)両国<インタビュー>菅原美優「前回の試合から変わったと言ってもらえるように、成長した姿を見せたい。私を応援してくれるみんなに勝ったぞ!って胸を張って言えるように頑張りたい」
――前回3月「K'FESTA.6」でのパヤ―フォン戦を振り返っていただけますか?
「練習したことが1割も出なくて本当に落ち込みました。ベルトはもちろん欲しかったんですけど、それよりも自分の納得のいく試合やしっかり練習したことを出したりとか、そっちを求めているのがあったので悔しいですね」
――反省点の多い試合だった、と。パヤ―フォン戦後に取り組んでいる練習はありますか?
「頑張るだけじゃダメなんだなと思って、より質を求めるようになりました。ただガムシャラに練習をこなすだけじゃダメだなって気付いて。質を上げたりとか、頭を使うようになったりとか、もっと意味合いを考えるようになったりとか。今までは感覚でやってきていて、良く言えば意外と何でもすぐできるんですけど、理解してやっているわけじゃないんで、ブレた時に修正しづらかったりとか、どこがズレておかしくなっているのか分からなくなったりとか、そういうのがあったんです。そこを感覚ではなく、ちゃんと理解するまでやったり、体のどこを使ってパワーが出ているとか、力がどこから来ているのかとか、そういうことを考えるようになりましたね」
――ボクシングの練習は継続しているのですか?
「パンチはまだまだだと思っているので引き続き(パンチの技術を)上げていくためにやっているのと、あとは女子選手とのスパーをしたいので。蹴りはなくても女子と本気で試合形式で練習ができるっていうのは、すごく意味がある練習なので、その二つですね。それで試合が終わったその週にはもうボクシングスパーに行っていたので、引き続きやっていますね」
――どのくらいの頻度でやっているのですか?
「普通はそんなにやらないんですけど、バカみたいに週5でスパーをやっている時もあります(笑)。午前にスパーをやって、夕方もスパーやったりとか、『やり過ぎ』って言われるぐらい。オススメはしないです(笑)。試合が近づくにつれて疲れもあるし、体重も落ちているので、後半はペースを落として、1回1回の質を上げようと思っているんですけど……多いときは週4~5で毎週やっていたんで、それはちょっとやり過ぎですね」
――確かに週4~5はかなり多いですね…。
「でも、自分がスパーをした方が感覚をつかめる方なんですよ。そんなに攻撃をもらうタイプでもないし、女子は男子と比べてパンチが強くないので、そこをいいように考えて(スパーリングを)組んでいます。私はスパーが感覚を掴むのに一番合っていると思ってやっています」
――ちなみに蹴りについてはどうでしょう?
「蹴りのスパーもやってくれる方がいるんで、そこも上手いこと合わせてやっています。平均で週4スパーしていて、蹴りスパー2、パンチスパー2ぐらいの割合でやっていて。今回初めてパンチのスパーをやり過ぎて(動きに)ズレが出て、つまづいたところがあったんですけど、逆にそれがあって良かったなと思っているところもあるので、また一つ、つまづいたことで勉強になったところはあります」
――対戦相手のディミトラ選手にはどんな印象を持っていますか?
「苦手なタイプですね(苦笑)。凄くパワフルで前にガンガン出てくるファイトスタイルで……嫌いなタイプです」
――初めて欧米選手との試合になったことについてはどうでしょう?
「嬉しく思うし、そこに関してはワクワクしていますね。海外選手とはずっと試合をしてみたかったんで、嬉しいなと思います」
――これからK-1チャンピオンになって海外の選手と戦っていくことになると思います。そこで力を見せなければいけないという想いはありますか?
「そうですね。もちろん前よりも増して責任感はあるんで、しっかり試合で見せたいなと思います」
――今大会では6人チャンピオンが並ぶ形になりましたが、どんな勝ち方をしたいですか?
「ベストは圧倒的に勝って、試合をコントロールして、最終的に倒すというのが理想的な形です。でも、そこにこだわると上手くいかないと思うので、自分がやってきたことをしっかり出す。その上で見てくれた人が『ここが良かった』と言ってくれた時に、自分がやりたかったことがその中に一つでも入ってたらいいなというか。自分の中での目標は達成かなという形で、今回は試合をしたいと思います」
――この試合をクリアしたら、その先の目標はありますか?
「以前あったようなK-1のベルトが欲しいとか明確な目標はないんですけど、今はひたすら強くなりたいんで、ここで勝って、もっといろんな海外選手と試合を組んでもらって、たくさん経験を積みたいなと思っていますね」
――それでは最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
「しっかり前回の試合から変わったなって言ってもらえるように、成長した姿を見せられるように。この前の試合は自分も落ち込んでいたんで、周りの人もあんまり嬉しそうにしてくれなかったんで、私を応援してくれる人は私が喜ぶ姿を見たいって言ってくれる方が凄く多いので、勝ったぞって胸を張って言えるように頑張りたいと思います」