「K-1 WORLD GP」7.17(月・祝)両国<インタビュー>K-Jee「今さら中堅の選手とノコノコやっているような時間はない。最後にまたK-1チャンピオンになるためにはラテスクのような選手に勝つことが条件だと思って、彼と戦うことを希望しました」
──K-Jee選手の前回の試合は昨年8月K-1福岡大会での谷川聖哉選手との試合でした。あの試合は残念な結果に終わってしまいましたが、振り返ってみていかがでしたか?
「良くなかったですね(苦笑)。自分の悪いところが全部出たなって感じの試合でした」
──その後、試合間隔が空いて、今回約11カ月ぶりの復帰戦となりますけど、何か理由があったんですか?
「あのままでは良くなかったんで、いろいろと体と心をしっかり準備して、また新たな気持ちで挑めるように時間を置きました」
──怪我とかではなかったんですね?
「そうですね。まあ心ですね。あのままの状態だったら、あのまま終わっていくんだなっていうのを感じたんですよ。もう終わりだなっていう気持ちが自分にありましたからね。ただ、一区切りはついたんですけど、それでもまだやり切ってない状態でもあったんですよ。自分の中でモヤモヤした状態になっていたんですよね。そういう中で格闘技を終えるにしても、自分を全部出し切って、やり切ってから辞めたかったんで、再チャレンジしようと思って、その準備をしていました」
──その心のコンディションが整ったところで、復帰戦に踏み切ろうと思ったわけですね。復帰する上で、新たに取り組んだりしたこととかはありますか?
「特に新しいことはやってないですね。基本的なことをずっとやっています」
──そして、今回の対戦相手がステファン・ラテスク選手なんですけど、どんな印象をお持ちですか?
「K-1 GROUPでは一番パワーがある選手ですよね。そんな印象を持っています」
──ラテスク選手は昨年からK-1に参戦していて、K-Jee選手とも戦っているマハムード・サッタリ選手や谷川選手にもKO勝利している選手です。クルーザー級のトップを食ってきている選手が、復帰戦の相手に選ばれたことについてはどのように思っていますか?
「復帰戦をするというだけでモチベーションは凄く上がるんですけど、やっぱりやるなら強い相手の方が自分も攻略のしがいがあるし、自信を持って挑めますね」
──本当に強い海外の選手をよくぞ当ててくれたみたいな気持ちもありますか?
「会見でも話した通り、実は彼との試合は自分から希望したんですよ」
――K-Jee選手からのリクエストだったんですよね。
「そうです。彼とやりたいと。まあK-1サイドの『一度こちらでも調整します』というところから始まって、こういう結果になってくれたんで、希望通りといったところですね」
──やっぱり復帰するなら自分の挑戦する気持ちを掻き立てられるような強い選手じゃないと、モチベーションも上がらないというところですか?
「今さら中堅の選手とノコノコやっているような時間はないですからね。最後にまたK-1のチャンピオンになるためにはそういう相手に勝つのが条件かなと思って、彼を希望しました」
──分かりました。今回はクルーザー級の試合がこの試合を含めて3試合組まれました。いろいろ比較される部分もあると思うんですけど、どんな試合を見せたいですか?
「どんな試合というよりはとにかく勝たなきゃダメですね。クルーザー級って動いてないんですよ。チャンピオン(シナ・カリミアン)がタイトルマッチを1年半ぐらいやっていないですからね。盛り上がらない原因はそこだと思うし、自分はこの試合に勝って、いろいろと発言したいと思っています。だから、他のクルーザー級と比べてどんな試合というよりは、まずこの試合に勝って、発言して、クルーザー級を動かしていきたいと考えていますね」
──K-Jee選手は長年このK-1のクルーザー級を引っ張ってきましたけど、やはりそういう部分で自分が引っ張らなきゃという責任感を持っていますか?
「いや、自分がクルーザー級でやっているのに、その階級が盛り上がっていなかったら楽しくないじゃないですか? 自分の階級なんで盛り上げるためにもそういう発言は必要だし、まずは勝ってクルーザー級を動かしたいと思っていますね」
──では、クルーザー級を動かした上で、再びチャンピオンに返り咲くというのが現在の展望ですか?
「そうですね」
──それはシナ選手に勝ってという形で考えていますか?
「いや、シナは試合をするかどうかも分からないじゃないですか? そのシナにチャンピオンをさせていても面白くないし、やっぱりトーナメントもやりたいですからね」
──改めてトーナメントということですね。
「自分もクルーザー級のトーナメントで優勝を成し遂げてみたいし、次の試合に勝てばトーナメントをやりたいと言えると思うんですよね。負けたらその発言権もありませんし、次のステップというか、クルーザー級を盛り上げるためにもこの試合に勝ちたいですね」
──先程やり切っていないという発言もありましたけど、一つはK-1のトーナメントを制していないというのも大きいですか?
「格闘家として生きてきて、やっぱりトーナメント優勝というのは憧れでもあるんですよ。それを成し遂げたいという感覚はあります」