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「K-1 WORLD GP」6.3(土)横浜<インタビュー>松倉信太郎「『よく頑張ったね』と言われるためにトーナメントに出るわけじゃない。K-1チャンピオンになるためにK-1に戻ってきたので、絶対に優勝します」

 6月3日(土)神奈川・横浜武道館「AZABU PRESENTS K-1 WORLD GP 2023 ~初代ミドル級王座決定トーナメント~」の[K-1 WORLD GP初代ミドル級王座決定トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R]でヴィニシウス・ディオニツィオと対戦する松倉信太郎のインタビューを公開!

――松倉選手にとって待望のミドル級王座決定トーナメント出場が決まりました。

「昨年4月、僕は『K-1の世界チャンピオンになる』と言ってK-1に戻ってきて、今までのワンマッチはどうインパクトを残せるかの試合だったと思うんですね。そのなかでようやく初代王座決定トーナメントが決まって、これが本当の闘いというか。ついにきたなという一心ですね」

――K-1に復帰してから3戦、ジュリオ・セザール・モリ戦、神保克哉戦、イゴール・シウバ戦といずれもミドル級としてのインパクトが伝わる試合だったと思います。

「客観的に見てもインパクトに残る試合ができたかな、と。面白い試合をしようとしているわけではないんですけど、やる覚悟とやられる覚悟を持って全力でやってきた結果だと思います。格闘技は本当に何が起こるかわからないもので、いつ試合ができない身体になるのかも分からない。だから僕は一人でも多くの人に自分の試合を見てもらいたいし、自分のことを覚えてもらいたいと思って戦っています。ただ(ミドル級で)僕と神保選手の試合は他の階級と比べても良い試合が来たと思いますが、それ以外ではそこまでの試合が出来ていないと思うので、やっと僕たちが主役になる大会を組んでもらって、その意味でもミドル級にとって勝負の大会だと思っています」

――SNSを見ると最近はボクシングやフィジカル強化に力を入れているようですね。

「K-1に戻ってきて一番感じたことは“K-1はK-1という競技”なんですよね。どの競技が上で下でという話ではなく、K-1は選手のファイトスタイルや試合に対する意気込みが他の格闘技とは違うんですよ。僕が神保選手に負けたのはそこなんですよね。あの時点で僕よりも神保選手の方が“K-1”が強かったんです。そこに向き合わないとK-1では勝てないと思ったんで、ボクシングやフィジカルは強化しています」

――特にミドル級は外国人選手との対戦は避けて通れないですよね。

「3月に僕と神保選手が海外の選手と試合をして、やっぱり計量の時と試合当日で体の大きさが違うんですよね。特にK-1が連れてくる外国人はみんな強いので(苦笑)、日本人と戦う分にはそのままでもよかったのですが、外国人と戦うためにはフィジカル強化は必須ですね」

――イゴール・シウバ戦のKOはまさにボクシング練習の成果ですか?

「そうですね。実は神保選手とやるまで、ちゃんとボクシングの練習をしたことがなくて、神保戦が終わって本格的にボクシングを始めたんです。それが一つの結果として出ましたね」

――まさに松倉選手にとっては満を持して、最高のタイミングでのトーナメント開催ですね。

「K-1に戻ってきたから1年でミドル級が出来て、初代王座決定トーナメントが開催されることは本当にうれしいです。もちろん神保選手がいてくれたからこそだと思うんですけど、自分は“持ってる”なと思いました」

――対戦相手のヴィニシウスにはどんな印象を持っていますか?

「僕は神保選手が勝つと思っていたので、当日試合を見て『この選手、強いな』と思いました。結果も含めてびっくりしました。実力がある選手であることは間違いないので、しっかり準備を整えて当日を迎えたいです」

――松倉選手は過去に1日3試合のトーナメント経験はありますか?

「出たことはあるんですけど1日2試合しかやったことがないんです。対戦相手はもちろんなんですけど、1日3試合やるための準備というか。1回戦を勝たなければ話にならないですが、そのためだけに準備してもトーナメントでは優勝できないので」

――チームメイトの武尊選手は過去に3度ワンデートーナメントを優勝していますが、何かアドバイスはもらっていますか?

「自分がいざトーナメントに出場が決まったとき『武尊はこれを3回も優勝してるのか…』と思って、改めて武尊の偉大さに気づきました。(トーナメントは)一人だけずば抜けて実力が抜きんでていたら強いだけでも優勝できると思うんですけど、実際はそうじゃないじゃないですか。みんな実力が均衡しているし、全員に優勝する可能性がある。そうなったらただ強いだけじゃ優勝できないと思うんですよ。武尊には色んなアドバイスを聞いて、参考にできることは参考にして、という感じですね。アイツはカリスマだから、全部は参考にならないです(笑)」

――松倉選手のキャリアのなかでも格闘技人生をかけた大勝負だと思います。改めてトーナメントに向けた想いを聞かせてください。

「絶対に優勝します。今回トーナメントに外国人選手をたくさん呼んでくれて、簡単なことじゃないと思うんですよ。僕は決勝が日本人対決になることが一番盛り上がると思っているから、それで日本人が一回戦で全滅しちゃったら……ですよね。僕は記念や想い出作りでK-1に戻ってきたわけじゃないし、『よく頑張ったね』と言われるためにトーナメントに出るわけでもない。K-1チャンピオンになるために格闘技を始めて、K-1チャンピオンになるためにK-1に戻ってきたので、絶対に優勝します」
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