「K-1 RING OF VENUS」6.25(土)代々木<インタビュー>王者KANA「出る選手全員に覚悟を持って、キャリア史上一番の試合をしてほしい。そのうえで私が責任を持ってメインを張ります」
――KANA選手の試合が正式にタイトルマッチとなり、対戦相手も決定しました。現在の心境を教えてください。(※カード発表会見時に取材)
「K-1のベルトを獲って防衛戦は初めてになるので、そこで気が引き締まるなと。あとは久しぶりの国際戦なのでそこも楽しみですね。今は楽しみがめちゃくちゃ大きいです」
──試合に向けてはアメリカに練習に行かれていたということですが、どんなジムでどんな相手と練習されていたのでしょうか?
「いつも行かせてもらっているサンディエゴにあるスティールMMAというジムです。そこでは同じサイズの女子選手や同じ階級のUFCファイターだったり、女子の選手とスパーリングをメインにやっていましたね。1カ月ぐらい行っていました」
──防衛戦の相手に決まったスーリ・マンフレディ選手の印象を教えてください。
「KO率が高い選手ですよね。初めて自分よりKO率が高い選手とやるので、すごくパワーがあるんだろうなという印象があります。KO率が高い同士で戦うのも初めてなので、スリルもあれば楽しみもある。KO決着で終わるタイトルマッチになるかなと思っています」
──マンフレディ選手はラウェイや素手での試合も経験していて、かなり凶暴な選手という印象が強いですね。
「自ら進んでラウェイを選ぶ選手ってあまりいないと思うんですよ。だから、いろんな修羅場を潜ってる選手なのかなという印象です。気持ちが弱い選手であれば絶対にラウェイや素手の試合は出来ないですからね。(心が折れて)降参したら負けですし、気持ちも体も強くないと素手の試合は出来ないと思います。しかも、その競技の世界チャンピオンなので絶対KO決着になると思います」
──もともとKANA選手は「日本vs世界・3対3」に出る予定でしたが、KANA選手の直訴によってタイトルマッチになりました。自らの希望でタイトルマッチにしてもらったという部分では、しっかりと勝って、大会を締めなければいけないという責任感は感じていますか?
「もちろんです。女子の大会も初めてですし、この試合がメインイベントにもなったので、メイン次第で来年も女子の大会が出来るかどうかも関わってくると思うんですよ。自分のこの一戦に関わってくるなという部分でも責任感は感じていますね」
──メインイベントになったことに関しては当然という想いがありますか?
「女子大会を開催するということになって、メインは自分しかいないなというのは元々あったし、自分がメインを張らなきゃいけないという責任感は大きいですね」
──改めてになりますが、K-1で初めて女子の大会が開催されるということについてはどんなお気持ちですか?
「K-1や格闘技はどうしても男子の競技というイメージが世の中では強いので、世の中の印象を変えるじゃないですけど、女子でも戦っている選手がいるということを認知してもらいたいです。実際に女子のファイターの競技人口も増えているんですよ。そこで『このK-1という舞台はこんなに凄い場所』ということを知らしめるためにも、みんなで輝かせていかないといけないと思うんですよね。そういった意味でもいろんな層に見てもらって、女子の試合でも面白いということを自分たちで表現していかなきゃいけないなと思います」
──そういう部分では他の女子の選手にもKANA選手のような責任感を持って、大会に臨んでほしいというお気持ちはありますか?
「今回の女子の大会が開催されるにあたって、『出られてラッキー』っていう選手もいると思うんですよ。でも、出られて終わりじゃないんで。ひとり一人が責任と目的意識を持って戦っていけば、1試合1試合がめちゃくちゃ最高の試合になると思うんですよ。だから、出る選手全員に覚悟を持って、キャリア史上一番の試合をしてほしいと思います」
──K-1女子のエースとして一人で引っ張ってきましたけど、女子単独で大会を開催出来るまでになったことについてはどのように思われますか?
「自分の試合だけをK-1でやっててもこの先には繋がらないですし、下から上がってくる選手もいないとこのK-1女子は広がっていかないと思うんですよね。だから、女子の選手が増えてきてくれているのはめちゃくちゃ嬉しいし、このK-1女子を目指して戦ってくれる選手が増えてきて素直に嬉しいです」
──この大きくなったK-1女子を今後どうしていきたいと考えていますか?
「このK-1の女子を目指して格闘技を始める子供たちが増えてくれたり、K-1の女子大会を見たいと世の中に思わせられるようにしていきたいですよね」
──では、最後にKANA選手自身の目標を教えてください。
「『やっぱりKANAって凄いな』って思われる試合をするのはもちろん、対世界ということで考えると、『K-1の女子のチャンピオンが世界で一番強い』って思われるぐらいの試合をしないといけないと思います。『世界の強豪たちがこいつヤバいな』って思うぐらいの試合をしていきたいと思います」