2021.10.15

 宮城・鷹虎ジムにて、10月31日(日)東京・後楽園ホール「Krush.130」の[第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント・準決勝(1)/3分3R・延長1R]で鬼山桃太朗と対戦する内田晶が公開練習を行った。

 9月に行われたトーナメント1回戦で、内田は優勝候補に名が挙げられていた小倉尚也と対戦。下馬評では不利とみられていたが、1Rから小倉と真っ向勝負。2Rには右ストレートからの連打でダウンを奪い、判定勝利をもぎとって準決勝進出を決めた。

 番狂わせを起こした内田だったが、小倉戦の直前には調子を崩していたという。試合を振り返ると「自分の動きができたかといわれるとそうでもない」と、満足できる出来ではなかった。3Rに見せたスタミナ切れの兆候も「練習を積んでいたので心配はなかったんですが、調子が悪かったです」とギリギリの勝利だったことを明かす。

 そのなかで勝負を分けたのは、2Rに右ストレートからの連打で奪ったダウンだ。「右の当たり方もよかったですし、ここだと思いました」と勝負所を逃がさない鋭い詰めが功を奏した。改めて小倉との一回戦を振り返り「3Rは完全に押されていたので、組み立て方を含めて一からやります」と反省は見せつつ「勝てたことは大きかった」と手ごたえを感じる勝利だった。

 準決勝の相手は鬼山桃太郎。「パンチャーでパワーがあって、何でもできる選手」と、内田は鬼山のレベルの高さを評価する。「一発が当たったら危ない」と、最も警戒するのは威力があるパンチ。ファンからは打ち合いを期待される声もあるが、内田は「試合中で自分の気持ちがどう変わるか。打ち合いになるのか、スカすのか。展開に任せます」と勢いだけに任せない姿勢。

 その上で「ダメージなく勝ちたいので、KOで勝てるのに越したことはないですね」と短期決戦も視野に入れており、公開練習ではK-1カレッジ-55kg級王者の実弟・竜斗の持つミットに強烈なパンチを叩き込んでいった。

 鬼山戦をクリアすれば、王座を懸けた決勝戦。黒田勇斗と璃明武の勝者と拳を交える。内田は「璃明武選手に上がってきてもらって、リベンジしたい気持ちはある」と、2019年12月にKO負けを喫した璃明武との対戦を希望。「失神KOされているので、KO勝ちしたい」とKO負けの借りを返したい気持ちは強い。とはいえ今回はベルトを懸けたトーナメントで「まずはベルトが第一。勝つのが大前提。その上でKOできたら」とKrushのベルト奪取が最優先だ。

 そのKrushベルトを仙台に持ち帰ることが内田の最大の目標。「東北在住初のKrushチャンピオンになりたい」という悲願の先に見据えるのは、Krush仙台大会の開催だ。2014年12月に行われたKrush仙台大会には、当時の内田もアマチュアとして出場。「僕がKrushチャンピオンになって、いずれ仙台でKrushを開催してほしい」と、次はプロとして、そして王者として仙台の地にKrushを呼び込むという。

 1回戦の劇的勝利により、内田の評価は大きく変わった。準決勝で戦う鬼山からは「一番怖い存在」と評価され、ファンのなかでも内田の名が聞こえる機会が倍増。日に日に注目度が高まっているのは間違いないが、本人は「この4人の中だったら一番優勝する可能性が低いとは思われていると思います」と、気のゆるみは見せない。内田は準決勝・決勝でも、その拳で実力を証明し、東北へ破壊のベルトを持ち帰ることができるか?

 

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