逆襲のムシンスキ、谷川聖哉戦へ「強さを証明し、本来の姿を取り戻す」=「K-1 REVENGE」5.31(日)後楽園ホール
――今回の大会名は、『K-1REVENGE』です。大会のテーマである“リベンジ”について、ご自身の思いを聞かせてください。
「今大会に『K-1 REVENGE』という名前が付いていることは、この試合に伴う感情に非常によく合っていると思います。スポーツにおいて、苦しい瞬間や挫折は避けられませんが、それが同時にモチベーションにもなります。自分にとって今大会は、強さを証明し、本来の姿を取り戻し、ファイターとしての野心を満たすためのチャンスと捉えています」
――『K-1REVENGE』は、27年ぶりに復活する大会名です。K-1レジェンドの故アンディ・フグさんが、自分自身へのリベンジのために行われた大会でした。リアルでは知らないと思いますが、アンディさんをリスペクトする点があれば教えてください。
「残念ながら、私はまだ若かったため、その時代をリアルタイムで見ることはできませんでした。しかし、これまで見てきたものから、アンディ・フグさんは格闘技界において特別な存在だったと感じています。特に尊敬しているのは、彼のメンタリティ、カリスマ性、そして世界中のファンに与えた影響力です。そんな伝説的な存在の歩みを追えることは、とても刺激になっています」
――今年2月のデング・シルバ戦は、KO勝ちまであと一歩でした。ダウンを奪った時の手応え、なぜ逆転されてしまったのか敗因を教えてください。
「デング・シウバ戦では、序盤で試合を決められる感覚がありました。もしかしたらKOを狙いすぎてしまい、守備面の集中が少し落ちてしまったのかもしれません。ただ、その経験から大きな学びを得ることができました。精神的な部分は何も変わっていません。これからも努力し、成長し、前に進み続けるだけです」
――オウヤン・フェン戦、デング・シルバ戦とK-1では連敗中です。ファンの期待になかなか応えられない厳しい状況だと思いますが、ご自身ではどう捉えていますか?
「今の自分のキャリアは、外から見ると厳しい状況に見えるかもしれません。しかし、自分は世界最高レベルの選手たちと戦っています。本当にトップを目指すなら、こうした挑戦から逃げることはできません。後悔はありませんし、むしろこれは自分の成長の過程であり、さらに強くなって戻ってくるためのモチベーションになっています」
――今年3月28日の『STRIKE KING』ではダン・ルング選手から勝利しました。完封した内容に見えましたが、ご自身ではどんな手応えがありましたか?
「前回の試合のパフォーマンスは、自信につながっています。落ち着いて試合をコントロールできましたし、ゲームプラン通りに距離を支配し、無駄なミスも避けることができました。自分にとっては、経験を積み、ファイターとして成長するための大切な一歩だったと思います」
――今回、谷川聖哉選手と対戦しますが、オファーがあった時の気持ち、彼のファイターとしての印象を教えてください。
「谷川選手との試合オファーを受けた時は、本当に嬉しかったです。彼は経験豊富でフィジカルも強く、独特なスタイルを持った選手なので、とても面白いマッチアップになると思っています。そして、自分と戦うことを受けてくれた初めての日本人選手という点でも特別な意味があります」
――谷川選手は、主に90kgで試合をしたり、前回は80kgで戦っていました。彼の耐久力、パワーについてはどう分析していますか?
「90kgで戦っていた選手が75kgに落としてくるというのは、非常に大きな違いです。もちろん、そのサイズはアドバンテージにもなりますが、一方でデメリットもあると思います。彼のフィジカルの強さや打たれ強さについては、実際にリングの中で戦ってみないと分からないですね」
――あなたは、勇敢に前へ出てプレスをかけるファイトスタイル。今回の谷川戦でも、それは通用すると考えますか? それとも違う戦略を考えているのでしょうか?
「プレッシャーをかけ続けることやアグレッシブなスタイルは、自分のファイトスタイルの自然な一部なので、そこは変わりません。ただ同時に、賢く戦い、ディフェンス面でも規律を保ちたいと思っています。その両方を組み合わせて、成熟したパフォーマンスを見せたいです」
――今回は、どんな試合を見せたいですか?
「今回は“完成度の高い試合”を見せたいと思っています。試合をコントロールし、ファンを楽しませ、自分がこの階級のトップ戦線にふさわしい存在であることを証明したいです。常に強いインパクトを残すことが自分の目標です」
――ファンの中には、あなたの圧勝を予想する声もあります。そうした意見については、どう思いますか?
「ファンの皆さんが自分を信じてくれていると聞くのは、本当に嬉しいです。ただ、そういった予想や期待によって自分の考え方が変わることはありません。自分は毎試合勝つために練習していますし、常にリングの中で最高の自分を見せることだけに集中しています」
――デング・シルバ選手は、前回の試合でアラッサン・カマラ選手を破り、K-1とKrushの2冠を手にしました。彼へのリベンジ、タイトルへの思いを聞かせてください。
「デング選手が2つのタイトルを獲得したことは、自分のモチベーションをさらに高めてくれました。自分は今でも、彼を含め世界中の誰とでも戦えると思っています。再びコンテンダーとしての立場を築き、最終的にもう一度K-1のベルトに挑戦することは、自分にとって大きな目標の一つです」
――今回も75kgでの試合になりますが、この階級がベストですか? 階級を含めて今後の展望を教えてください。
「今の自分にとっては、75kgが最も適した階級だと感じています。70kgの時と比べて、より健康的で、スピードもパワーも良い状態です。もちろん、このスポーツでは何が起こるか分からないので、今後の階級変更について『絶対にない』とは言いません。ただ現時点では、75kgが自分のパフォーマンスを最大限に発揮できるベストな階級です」
――日本には、あなたの熱烈なファンがたくさんいます。最後に彼らにメッセージをお願いします。
「日本のファンの皆さん、本当にいつも応援ありがとうございます。たくさんの方々が自分を支え、歩みを見守ってくれていることに心から感謝しています。リングの上では全力を尽くし、皆さんに“見て良かった”と思ってもらえる試合を必ずお見せします」
<両選手の近況>
ムシンスキは、25年のK-1 WORLD MAX世界トーナメント一回戦(70kg)でオウヤン・フェンに僅差の判定負けを喫し、26年2月は階級をミドル級(75kg)へ上げてデング・シルバと対戦したもののボディブローでダウンを奪いながらも、逆転のKO負け。まさかのK-1 2連敗で、再起を狙う。
谷川は第3代Krushクルーザー級王者の肩書きを持つ日本人重量級トップファイターの一角で、長らくクルーザー級(-90kg)を主戦場としていた。26年1月にKrushクルーザー級王座を返上。同月開催の『Krush.184』では、80kgまで減量してジュリオ・セザール・モリと戦い、KO勝ちを収めた。今回はさらに5kg落としての75kgでの試合となる。