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「K-1 WORLD GP」9.11(日)横浜<インタビュー>挑戦者・佐々木大蔵「大和選手も言っているように結果はなるべくしてなるもの。自分の格闘技人生のターニングポイントになる一戦だと思っています」

 9月11日(日)に横浜アリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~よこはまつり~」の[K-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ/3分3R・延長1R]で王者・大和哲也と対戦する挑戦者・佐々木大蔵のインタビューを公開!

──まず、前回の試合となった6.17「Krush.138」での寺島輝選手とのKrushスーパー・ライト級王座の防衛戦を振り返っていただけますか?

「今回、大和選手とのタイトルマッチが決まりましたけど、大和選手が9.11『よこはまつり』への出場が決定している中での寺島選手との試合だったんですよね。周りからの声もあったし、先を見据えていないと言ったら嘘になりますけど、寺島選手に対して全力でぶつかる部分で動揺しないようにはしていましたね。そんな中、無事に勝って次に繋がったのでホッとしています」

──「周りからの声」というのは、やはりK-1王座挑戦への期待の声は大きかったということですか?

「凄く大きかったですね。期待をかけてくれるからこそだとは思うんですけど、そこで浮足立ってしまうと足元をすくわれるという経験をしてきたので、ある意味怖かったし、より一層気を引き締めなければと自分も思っていました」

──この防衛戦後のリングで大和選手への挑戦をアピールされたわけですけど、タイミングはいろいろとあったと思うんですよ。山崎選手が大和選手に負けた時点で、自分が挑戦しなければいけないという気持ちはありましたか?

「秀さんと大和選手の試合はセコンドに就いていたんでけど、秀さんが負けると思って挑んだ試合ではないですし、大和選手が築き上げてきたものが出た試合だと思います。でも、秀さんが負けてしまって、『次は俺だ』っていう想いは正直出てこなくて、ただただ悔しく胸にぽっかり穴が空いた日々を数日過ごしていました。だから秀さんの仇討ちという意味であのベルトに挑戦したいという気持ちはなかったです。

 自分の中では秀さんが巻いていたとしても、K-1のベルトは常々巻きたいという気持ちは持っていましたし、そのタイミングを探りながら日々過ごしていたところはありますね。そんな中でタイミングが整ったというか、ちょうど寺島戦が10連勝目だったこともありますし、大和選手が『よこはまつり』に出場が決定したというニュースも試合の前に聞いていたので、ここで勝利をした上でアピールしたいなという想いが込み上げてきて、ああいう言葉に繋がったんだと思います」

──先輩である山崎選手がベルトを持っていた時は、こういうアピールはしづらいというか、遠慮みたいな気持ちはありませんでしたか?

「正直な話、秀さんとは十何年も一緒にやってきて、プライベートでも面倒を見ていただきながら過ごしてきたので、秀さんに挑戦するっていうのはなかなか踏み込めなかった部分ではあります。でも……遠慮はなかったですね。自分はK-1のチャンピオン、一番になることを目指してやってきたし、タイミングが合えば『ここは俺だ』って出るつもりではいましたからね」

──格闘技をやっている以上は、同門対決も時が来たら仕方がないかという気持ちもあったんですよね?

「それは常にありましたし、そういう発言をさせてもらっていたのも事実だし、それに迷いはないですね。K-1チャンピオンに挑むという準備をしていたので、そのタイミングが来るのを待っていたっていう感じですね」

──それが全てガチッとハマったのが今回だったということですか。

「そうですね。今までは発言するタイミングはたくさんあったのかなと思うんですけど、やっぱり自分が腑に落ちて発言出来るタイミングはあの瞬間だったので、結果的に今がK-1のベルトに挑戦するのに相応しいタイミングなんだと思います」

──分かりました。そのチャンピオンの大和選手なんですけど、当初はスーパーファイトで出場するつもりだったのが、佐々木選手のタイトルマッチのアピールを聞いて、挑戦を受けることを決めたそうです。

「大和選手と前回試合をした時も会見で発言させてもらったんですけど、雲の上の存在というか、戦える喜びを感じながら臨んだんですよ。結果的に勝利しましたけど、だからと言って大和選手への見方が変わったわけではないですし、こういう流れの中で2回も戦えるっていうのは凄く光栄だし、自分の格闘技人生のターニングポイントとなる一戦であることは間違いないですね」

――佐々木選手はK-1のベルトに対して、どんな思いがありますか?

「K-1のベルトに対して………正直なところ、それ以上にどんどん学びたいというか、格闘技で一番強い男になりたいという思いがあるので、その結果としてK-1のベルトは(最強の)証のひとつですよね。僕にとってK-1のベルトは獲るべくして獲るものだと思っています」

──前回対戦した2020年12月のK-1両国国技館大会での試合から、今年4月の「K’FESTA.5」代々木第一体育館大会までに、大和選手に何か変化を感じましたか?

「SNSでも繋がっているので、大和選手の日々の発言や、上がっているものは拝見しているんですけど、格闘技を純粋に楽しんでいますよね。大和選手もボクシングを習い始めて、考え方とかいろんなものが変わっての今だと思うんで、本当に楽しさが伝わってくるし、そういう意味で乗っているのは間違いないと思います。結果もそうですけど、日頃の生活からも変化は感じます」

──それと、武尊選手が休養されることになって、若い世代の台頭が期待される中、このベテラン同士のタイトルマッチはまた違った意味合いを持つ試合だと思います。期待感も大きいと思うんですが、それについてはどのように考えていらっしゃいますか?

「まあ大和選手はベテランですけど、自分も年齢だったり格闘技キャリアではベテランという位置に来るとは思います。ただ、自分としてはまだまだ足りない部分がたくさんあるし、ベテランと呼ばれることには違和感があります。でもそういう見られ方をするのもプロの世界なので、期待を上回る試合を大和選手としたいなと思います」

──6月のKrushのタイトルマッチの前に挑戦者の寺島選手が「K-1・Krush関係なくこの階級では佐々木選手が最強」と言っていたんですよ。そういう評価はどのように感じていますか?

「素直に嬉しいですけど、その言葉に乗ってしまったらまた足元をすくわれると思うので、自分を見失わないようにやるべきことを日々やっていきたいなと思いますね」

──あと、Krushのベルトを長く持っているので、ここ数年は挑戦を受けるという立場での試合がほとんどだったと思うんですけど、今回は挑むという立場になります。そのへんのシチュエーションの違いはタイトルマッチに挑む上で影響はありますか?

「そこも見られ方の部分なんですけど、自分は日々格闘技と向き合っているし、立場は変わらず常に挑戦だなと思っていますね」

──分かりました。現在10連勝中でまさに満を持しての挑戦という感じがするんですけど、その前は勝ったり負けたりの時期もありました。今、この成績になった理由というかきっかけは何だと思っていますか?

「インタビューでも言っているんですけど、やっぱりタイに行ったことで自分と向き合う時間が作れたというのはあります。それから1戦1戦重ねていくことで、応援だけではなく周りの方のサポートが増えたことですよね。試合に挑むための環境を一緒に作って、一緒に戦ってくださる方が増えたことも勝利に結びついてますし、本当に1人ではリングに上がれないということを試合をするたびに感じるようになりました。そういった部分では感謝もしてますし、自分の強みであり誇りです」

──心身的共に変化したことが結果として出たということですかね?

「そうですね。結果はなるべくしてなるなというのを感じています。本当に偶然はないなと思うし、ラッキーパンチとかあるって言われるかもしれないですけど、それも必然なんですよ。大和選手もそういう発言をされていますけど、なるべくしてなったことなんだと思います。そういった部分で、日々の練習の成果が試合に結果として出ているのだと思います」
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