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「Krush.137」5.21(土)後楽園 中村拓己K-1プロデューサーが大会を総括「玖村選手がどれだけ厳しい練習をしてきたか、ベルトにかける想いを感じた。敗れた新美選手の戦う姿勢は立派なプロファイター」

 5月21日(土)東京・後楽園ホールにて「Krush.137」が開催された。中村拓己K-1プロデューサーの総括コメントは以下の通り。

「今日はダウンもKOも多く、プレリミナリーファイトからKrushらしい試合が続いた大会だったと思います。メインイベントはタイトルマッチらしい緊張感のある展開で、判定の通り、僅差の勝負だったと思います。ああいう展開になったら新美(貴士)選手が強いと思ったんですけど、最終ラウンドでああいう(ポイントをとる)展開に持っていったのは玖村(修平)選手がどれだけ厳しい練習をしてきたか。ベルトにかける想いがあったからかなと思います。玖村選手は一度ベルトを獲れなかったり怪我もあって苦しいキャリアだったと思いますが、新美選手からベルトを獲って、そこはあっぱれだなと思います。

 敗れた新美選手も僕は評価しているというか、チャンピオンになっても積極的に防衛を重ねて、戦うチャンピオンとして素晴らしいキャリアを築いたと思います。試合前のコメント、前日会見の「命がけで戦って倒しに行くのがチャンピオン」という言葉、煽り映像の『危機感を持って防衛戦に臨む』など…ああいう発言や試合に対する姿勢は他の選手は見習うべきものがあると思うし、立派なプロファイターだなと思います。ベルトは失いましたが、フェザー級トップの一角であることは変わらないと思います。玖村選手がここでチャンピオンになって、フェザー級はK-1・Krushともに動いていくと思います。

 セミファイナルの神保(克哉)選手はK-1で試合を重ねて大きくなってKrushに帰ってきたな、と。入場した時の雰囲気でも、それを感じました。試合としてはあのままいってKOにならないかなと思っていたところで、倒しきったのはさすがですね。植村(真弥)選手は試合までの減量・体重もふくめて盛り上げてくれて。試合でも重量級時代と変わらぬ動きで沸かせてくれたと思います。75kg級については、もちろん新設を考えているところで、今日のように神保選手がKO勝ちで魅せてくれて、松倉(信太郎)選手や植村選手のように75kgの選手が増えて来ています。改めて階級新設を考えていきたいです。

 稲垣澪vs寺田匠のフェザーの無敗対決はメイン同様に僅差の試合だったと思います。2人はまだキャリアも浅いし、アマとプロで1戦ずつやっていて、僕はこの先キャリアのどこかでまたやると思っています。格闘代理戦争・Krushからライバルストーリーが続いていくと思います。

 スーパー・バンタム級は倉田永輝・永坂吏羅選手がKO勝ちで、試合内容も含めて良かったですね。去年Krush・今年K-1で王座決定トーナメントを組んだのですが、その本戦には絡んでいなかった選手たちが頭角を現してきたなと。この階級は金子晃大・玖村将史・璃明武が3トップですが、そこに下から選手が出て来て、まだ階級全体の様相が変わってくると思います。

 あとは新興ムエタイジムさんから参戦した大田拓真選手。前回はエイワスポーツジムさんの選手がKrushにチャレンジしてくれて、ムエタイ系のジムさんがK-1ルールに挑戦してくれることで、K-1・Krushにとってもいい刺激になると思います。大田選手もラウンド重ねるごとにルールにアジャストして、センスがあるなと思いましたし。K-1 JAPAN GROUPで純粋培養されてないジムから、K-1ルールに挑んでくれる選手がいることで、いい技術革命になるんじゃないのかなと思います。

(玖村の今後の試合は?)本人が言うリベンジロードはK-1の選手たちなので、K-1での試合になるのかなと。Krushについてはどんどん新しい選手が出てくるので、そういう挑戦者を迎え撃つ形かなと思います。新美選手もそうやってチャンピオンのキャリアを積んできたので、選手層が厚いからこそこそ色んな展開やテーマを考えたい。(再起戦だった吉岡ビギンについて)初めてスーパー・バンタム級の体重を作っての試合で、僕は計量を見てコンディションはいいかなと思いました。彼もまだ若いですし、この階級で試合を重ねて洗練されていくと思います。今回はスーパー・バンタム級の事実上一発目、ここからキャリアをつくっていけばいいと思います」
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