2020.12.20

 12月20日(日)都内にて、昨日開催された「Krush.120」後楽園ホール大会の一夜明け会見が行なわれた。

 第7試合で、寺島輝をKrushスーパー・ライト級ワンマッチを戦った斉藤雄太は、序盤に寺島にボディを効かされてピンチに陥るが、右のフックを当てて形勢逆転。立て続けにダウンを3つ奪い、1R2分30秒で見事なKO勝利を収めた。

 K-1 JAPAN GROUP期待の若手に、ベテランの34歳の意地が爆発した試合となったが、勝利の鍵となったのは「効いたけど、盛り返すみたいなのは覚えてきた」という経験値と、絶対的な自信を持つパンチ力。「武器があると自分でも起死回生ができるんで良かったです」と、今回の試合でその自信をますます深めたようだ。

 これまでベルトのことを口にしたことがなかった斉藤だったが、昨日の試合後には「2021年は初めてベルトを狙わせてください」とタイトル挑戦もアピールした。「本気の人間しか口にしちゃいけないと思って生きてきた」と、これまでは控えていたとのことだが、「自分の中で口にする合格が出た」と、会心の勝利で次のステップへと進む決意に至ったようだ。

 また、斉藤はファイターとして生きる一方で、エステ琥珀を経営する社長でもある。従業員に背中を見せるのも、自身が戦っていく上でのモチベーションになっている。前の会見で三輪裕樹が自分が働くラーメン二郎をアピールしたり、東本央貴が店長を務めるSHOGUN BURGERをアピールしたことに触れ、「ラーメン二郎食べて、SHOGUN BURGER食べても、ウチのエステ琥珀に来たらプラマイゼロかなって。エステ琥珀でゼロカロリーです(笑)」と経営者らしく、エステの宣伝も忘れない。

 斉藤の2021年は、Krushのベルトに目標を据えつつ、その王者を目指す姿勢で従業員たちを引っ張っていくことになりそうだ。

斉藤雄太
「昨日は凄くいい勝ち方ができたんで、周りの応援してくれてる方々が凄い喜んでくれて、周りが喜んでくれると自分もよりうれしいなって実感しました。(映像で振り返っての試合の感想は?)やっぱり練習の時とか試合前にはもちろん作戦を立てたりして。リングに上がると半分ぐらい憶えていて、熱くなって半分ぐらい憶えてないんですけど、動画を見返したら、練習したことができてるなっていうところもあったんで、ちゃんと練習が生きてるんだなというか、覚えてきてるんだなとは見て思いました。

(自分で考えての勝因は?)自分の中でパッと二つあるんですけど、一つめは今まで苦しい試合とか、そのまま負けてしまった試合とか、いろんな経験をしたおかげでか、一瞬途中、動画見たらわかると思うんですけど、僕、ボディが効いた瞬間があって。でも、効いたけど、盛り返すみたいなのは覚えてきたんだな、と。二つめは単純にパンチ力というかパワーで、そこには絶対的な自信を持っていて、テクニックとスピードは相手のほうが上だなって、正直試合前から思ってたんですけど、でも、一発当てれば行けるなっていうのが本当に試合に出て、武器があると自分でも起死回生ができるんで良かったです。

(初めてベルトについて口に出してアピールされていたが、改めてどんな想いがある?)僕は格闘技で言ったらベルトは凄く重たい言葉だと思っています。やっぱりベルトは特別なものなので、そういう言葉って、本気の人間しか口にしちゃいけないと思って生きてきました。で、もちろん本気で格闘技をやってきたつもりだけど、ようやく公に口にしていいのかなって、自分の中で口にする合格が出たので、初めてベルトっていう言葉を口にしました。

(ピンチの時は焦ってた? それとも相手を見てカウンターを入れようと考えてた?)前回6月の試合が延長で4Rやることになって、長いラウンド戦ったんで、実は試合中に学んだことが凄いあったんですよ。こういう言い方はなんですけど、効いてる時こそ、うまい休み方があったりするなっていうのがあって、自分で言うとミドルキックですね。ミドルキックをいいタイミングで出してると、よく言う『攻撃は最大の防御なり』じゃないですけど、逆にそれをやんないと相手のペースに飲まれてしまう。そういういろんな意味でやべえなと思ってて、盛り返すというか、ある意味休むためにそういうのは覚えたなと思います。

(寺島選手が自分優勢で油断しているようには感じた?)油断……油断って難しいですよね。リラックスって凄くいい言葉だと思うんで、そういう意味では凄いリラックスしながら。序盤もパンチも打ち分けてきてたし、油断……どうなんですかね? 石川さんに解説でおっしゃっていただいたんですけど、針の穴を通すようにチャンスを掴んだというか。寺島選手の油断かどうかはわからないですけど、そこで僕がうまくここだってところで入れられたんだと思うんで、うまく針の穴を通したんだなと思います。(パンチ力に自信があるようだが、どうやって培った?)元々ありましたね。やったこととしては、ちゃんとフィジカルトレーニングを取り入れたりとかで。フィジカルって言っても、最近やってるのは筋肉を大きくする筋トレっていうよりは、筋肉の使い方なんですけど、それやってからより変な体勢からでも打てるっていうんですか。どんな体勢からでも打てるというか、体幹鍛えて強いパンチ打てるなっていうのがあって、それでよりパワーアップしたと思います。

(試合前に『従業員の皆さんが働いてるから僕も練習ができる』という言葉があったが、どういうルーティンで練習している?)僕の生活は、まず昼前ぐらいに働いてから練習に行き、練習が終わったらまた働いて。で、仕事が終わったあとに取引先と会食してっていうルーティンですね。(そういう状況でも強くなれるというところを見せたい?)ありがたいことに従業員は結構な人数がいてくれてるんで。自分の会社の従業員について言うのもなんですけど、凄い優秀な従業員もたくさんいてくれていて、僕から学ぶことがなくなったら会社を辞めちゃうじゃないですか? そう思ってるんで、少しでも自分から学べること、好きなようにしたいなと思っていて、仕事でもいろいろがんばって、経営の勉強とかしてもいます、まあ人間力じゃないですけど(笑)。格闘技は夢だから、また別物ではあるんですけど、努力して結果が出たらっていうので、そういう部分でも示したいなと思って、背中を見せたいなと思ってやってますね。

(カード発表会見の時は『斉藤、よく倒したなって言われるように』と、寺島選手を上に見るような言い方をしていたが、前日の会見では『忘れられない日にする』と、立ち位置が変わってきたようなコメントに変化していた。それは練習する中で自信がついたから? それとも寺島選手のコメントにカチンときたから?)これは僕の持論なんですけど、格闘技って規定の体重に減量しないといけないんで、体を作るじゃないですか? 選手によるけど、1カ月ぐらいかけて減量して体を作ってて、僕の中ではその1カ月間って、体作るのとか、練習だったり作戦練ったり、技術だけじゃなくて気持ちも作る1カ月だと思ってます。こんな言い方は変ですけど、嫌いなわけでもない相手と殴り合うわけじゃないですか? だから、僕はやるって決めたら、ぶっ倒し合うぐらいの気持ちを作っていくんで。練習を重ねながら、そういう気持ちを作りながら、当日に気持ちも持っていったっていう感じですね。そういうところで無意識ですけど、発言に変化があったのかもしれないです。

(試合前の1カ月間は会社でもピリピリしている?)終盤はやっぱりピリピリしますね。で、ピリピリして、従業員とか取引先に迷惑をかけたくないんで、なるべくギリギリまで働きはするんですけど、人と会うのは1~2週間ぐらい前からやめます。イライラして八つ当たりしても良くないんで、オフィスにあえて顔を出さないで、自宅でリモートじゃないですけど、自宅でパソコンいじったりできることはやるけど、短気になったりとかしたくないんで、そんな感じでいつもうまく試合に臨んでいますね。(ファンの皆さんへのメッセージは?)さっきまで三輪選手と東本選手の会見見てて、おもしろいなと思って笑っちゃったんですけど、追加で言うなら、ラーメン二郎を食べて、SHOGUN BURGERを食べても、ウチのエステ琥珀に来たらプラマイゼロかなって。エステ琥珀でゼロカロリーです(笑)」

 

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