2017.11.23

宮田充K-1プロデューサーが大会のテーマ・総括など、プロデューサーとしての目線で語るコーナー。今回は宮田プロデューサーの「Krush.82」11.5(日)後楽園大会・総括を公開します!

――セミファイナルは同じ-63kgのゴンナパー・ウィラサクレックvs林健太で、ゴンナパーが見事な右フックのカウンターでKO勝利でした。この試合はいかがでしたか?

「瑠輝也くんとは対照的に、ゴンナパーは一撃KOを見せてくれました。今大会のベストKOですね。林くんが突っかかっていくスタイルだから、ああいう早い決着になったところもあると思うし、林くんも何とか立ち上がったんですけど、あのストップは妥当なタイミングだったなと思います。今までのゴンナパーは蹴りのイメージがありましたけど、ここでパンチのKOを見せちゃうところがプロですよね。あと、ゴンナパーはベテランなイメージありますけど、実はまだ24歳で、瑠輝也くんと同世代と言えば同世代なんですよね(※ゴンナパーは1992年12月12日生まれ、瑠輝也=1995年10月29日生まれ)。ゴンナパーもKrushのタイトルには意欲的だし、次はゴンナパーvs瑠輝也が見たい……というか組むべき試合だと思いますね」

――そしてメインイベントの寺戸伸近vs久保賢司は壮絶な試合の末に寺戸選手の王座防衛という結果でした。

「試合で言えば寺戸くんがよく最後まで我慢して戦い切ったな、と。寺戸くんの長所でもあり短所でもあるんですけど、試合中にスイッチが入ってケンカしちゃうじゃないですか。だから寺戸陣営は最後まで寺戸くんにしっかり我慢させたし、寺戸くんも勝負師だったなと。3Rは短い戦いかもしれませんが、本物のローキックをヒットさせれば大きな武器になるし、寺戸くんがローキックで戦うことは予想していましたが、あれが勝負を決めることになるとは思っていませんでしたね。

 賢司くんは本当に不思議な選手ですね。ずっとブランクがあったのに4月にK-1であれだけ頑張って、今回のタイトルマッチでも素晴らしい試合を見せてくれて。もしかしたら試合前から決めていたことかもしれませんが、試合後のインタビュースペースで『ファイターとして最後にしたい』というコメントがあって。あれから僕も賢司くんとやりとりして、ああやって言ってしまった以上、引っ込みつかないところもあるかもしれませんが、(現役を)やる・やらないは今すぐ決めるものではないと思います。だから僕は賢司くんに『ゆっくり考えてみよう』と伝えました。もちろん彼にも美学があるだろうし、僕たちがああしろ、こうしろと言えるものではないのですが、まずはあれだけの試合をやってくれたんだからゆっくりしなよというところですね。

 結果、寺戸くんが勝って一夜明け会見でもK-1のベルトが欲しいというアピールがありました。K-1の王座決定トーナメントで準優勝している強敵の賢司くんを下しての王座防衛でしたし、僕は寺戸くんの挑戦アピールは前向きに考えたいと思っています」